画像:写真AC
前回の記事では、ライターとコピーライターの違いについて説明いたしました。
今回は筆者の知り合いにも協力してもらい、両者の仕事の進め方について書いていきたいと思います。
●ある制作会社に所属するライターAさんの1日
まずははライターの1日から見てみましょう。
わりと名の知れた制作会社に勤めているAさん。基本的には分業なので、ライターの仕事に集中できる環境です。
ライターの1日の仕事の大半は記事の執筆がほとんどと思われがち。
しかしそれ以外にも、取材やアポ取り、企画にあった構成案の制作など、執筆以外の作業が1日の大半を占める日もあるんです。
9:00
今日は朝からインタビューが1件。電車に乗って目的地へ。席が空いていたのでノートPCでメールをチェック。担当編集者から昨日出した原稿の修正依頼が入っていた。
9:15
少し早く着いたのでカフェに入って原稿の修正。少し時間が余ったの連載記事の構成案を練ることに。
9:50
カメラマンと合流し取材先へ向かう。移動中、簡単に打ち合わせ。
10:00
クライアントのオフィスに到着。就活生向けに人事担当者へのインタビュー。ICレコーダーに録音しつつノートPCでメモをとる。
11:30
早めのお昼を食べて共同で借りているオフィスへ。主婦向けのライフスタイルメディアへ2000文字程度の原稿を執筆し担当編集者へ送る。
14:00
編集担当として企画した記事に掲載する店舗の選定とリサーチ。
14:30
遠方にあるホテルに電話取材。記事に掲載する写真を送ってくれるようお願いした。
15:30
クライアント来社。編集者と同席し会報誌の打ち合わせをする。
16:30
外注ライターが書いた3000文字の原稿を校正。
18:00
取材で撮影した写真が送られてきたので確認。
18:30
納品はまだ先だが、忘れないうちに朝の取材内容を軽くまとめる。
19:00
業務を終了し帰宅。繁忙期を過ぎたので比較的ゆっくりとした日が続いている。
●コピーライターBさん1日
続いては広告を生業とするコピーライターBさんの1日。
コピーライターなど広告制作に携わる人たちは、クライアント都合で仕事をしているといっても言い過ぎではありません。
大手の広告代理店ほどその傾向が強いのはも確かです。
ちなみにBさんは、大手広告代理店から独立したCさんの個人事務所の立ち上げときらのメンバー。
まだまだ人数も少ないので、営業活動等も少なからずしているようです。
9:00
オフィスに出勤。メールをチェックがてら朝食をとる。
朝会でお互いの仕事の進捗を報告。
9:15
社内ミーティング。営業とクライアントへのプレゼン内容について打ち合わせ。
10:00
納品済みの広告にクライアントからクレームが入る。
どうやら先方の担当と上司でうまく連携がとれていなかったようだ。
事情を説明し事なきを得る。合わせて提案した新企画も好感触。
12:00
同僚とランチに行く。
ついデスクで食べながら仕事をしてしまうことが多いので、意識的に外に出るよう心がけている。
13:15
デザイナーと打ち合わせ。コピーに合わせたデザインが上がってきた。満足。
15:00
化粧品会社の新商品企画のコンペに参加。競合4は社。
18:30
帰社。明日のプレゼン用資料をまとめる。
19:00
会社案内に掲載するコピーの急な修正依頼が入る。納期まで時間がないのですぐに修正してお送りした。
20:45
プレゼン資料が完成。明日は7時の新幹線で出張だ。
呼び名は似ているけど
さて両者の仕事ぶりはいかがでしたでしょうか。
ライターは取材と記事の執筆が中心、コピーライターはコピーを書くほかコンペなどにも出席していましたね。
今回のケースは職種だけでなく会社の規模も違いますし、フラットな状態で比較をするのは難しいですよね。でも、知人のクリエイターに協力いただけたので、ある程度はリアルなスケジュール感をお伝えすることができたかと思います。
名前から似たように思われがちなライターとコピーライターですが、こんなにも仕事進み方って違うんです。かくいう私も案件によって全然違う過ごし方1日の過ごし方をしています。
この記事をご覧になっているウェブ担当者の方も、企業によって広報やマーケター、デザイナー寄りと、同じ「ウェブ担当者」であっても仕事内容が全然違うこともありますよね。
自分の仕事がまわりにうまく伝わらないのはしんどいもの。
ライターとコピーライターの違いも、自分に置き換えて考えてみれば「あぁ、なるほどね!」と、すんなり理解できるかも?