<森野コラム>そこに立たれると日陰になるからどいてくれ FavoriteLoadingあとで読む

: 森野 誠之
運営堂・森野誠之氏による森野コラム。歴史から学ぶビジネスマインドが面白い!あのアレキサンドロス大王に「彼になりたいと」言わしめた哲学者の生き方とは。

今回のコラムは生き方というか自分の価値観についてです。
仕事をしていると周りの人の思惑に振り回されますが、そんなときに参考になるかも(ならないかも)しれない故事を紹介します。

またまたアレキサンドロス大王に関する故事

こちらで紹介したアレキサンドロス大王に関するお話です。

ギリシャにディオゲネスという哲学者がいました。

そのディオゲネスをアレキサンドロス大王を訪ねたときにこう聞きました。

「何か望むものはあるか?」

ディオゲネスはこう答えます。

「そこに立たれると日陰になるからどいてくれ」

アレキサンドロス大王は帰りながらこう行ったといいます。

「私がもしアレクサンドロスでなかったら、私はディオゲネスになりたい」

大王に対してもこびへつらうことなく、自分の価値観を貫き通すディオゲネスにちょっとあこがれませんか?

言いたいことを言うには責任も伴う

ディオゲネスについてちょっと紹介します。

前4世紀のギリシアの犬儒派(キュニコス派)の代表的な哲学者。
ソクラテスの流れをくむアンティステネスに学び、プラトンのアカデメイア学派を批判して、自由で自足的な生活を求め、敢えて犬のような生活を理想としたので、犬儒派と言われた。
彼のポリス社会の理念を否定する思想は、後のコスモポリタニズムの先駆となった。
ディオゲネスは、あなたはどこの国の人かと尋ねられると、「世界市民(コスモポリテース)だ」と答えたという。
ポリスという国家社会に依存しない生き方を理想とする、ヘレニズム時代のコスモポリタニズムの先駆者と言える。

ディオゲネスより引用

自分の生き方を貫くために犬のような生活ができるかといわれても、そう簡単にできるものではないですよね。
上記のサイトにもあるように、これ以外にも逸話はたくさんあるので読んでみてください。

楽そうに見えて、ストレスのない生き方も実はそうではありません。
それをするために努力をしているでしょうし、失うものもたくさんあります。

長いものに巻かれている方が楽かもしれません。

あなたはどの生き方を選びますか?

 

<編集部のコメント>

何より驚かされるのはディオゲネスのメンタルの強さ。どれだけ才能があろうとも、トップに「どいてくれ」なんて普通なかなか言えません(笑)。集団のトップにこれだけ強気に言えるそのメンタルに脱帽です。この時代なら即死刑になってもおかしくないのに…。

スキルもですが、メンタルの強さもある種の才能ですよね。だからこそアレキサンドロス大王も「ディオゲネスになりたい」と、彼を称えたのかな。

考えてみればビジネスの世界もスポーツの世界も、一目置かれている人って肝がすわってる人が多いですよね。才能を発揮するためにはメンタル面での強さってほんとに大切。豆腐メンタルな自分にはできない芸当だ…。
(編集スタッフT)

森野 誠之
この記事を書いた人: 森野 誠之

運営堂 代表/愛知大学非常勤講師
お膝元である愛知県を中心に地方のWEB運用を熟知し、主に中小企業を中心としてGoogleアナリティクスを利用したサイトの分析、改善提案やリスティング広告を用いた集客改善など、サイト運営の手伝いを行なっている。最新情報を抑えながら地方かつ中小企業向けのノウハウをわかりやすく説明できる数少ない人物。
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