ウェブ担当者は消耗品?ウェブ担当者の年収から考える【対談:森野さん×丸山】 FavoriteLoadingあとで読む

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ウェブ通で講師をしていただいている森野誠之さん(運営堂)と丸山耕二(ウェブ通/Webjobs代表)が「ウェブ担当者のキャリアパスを考える」をテーマに2015年秋に対談しました。全4回に分けて、1回目はウェブ担当者の年収と地位について考えます。

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丸山

ウェブ担当者の給与って実際のところどうなんでしょうね?
実はこの前、ウェブ担当者経験者である床尾講師と中塚講師と、まさにそのウェブ担当者の給与について話をしたんですよ。
そうしたら、ウェブ担当者の給料の上限って基本的に東京でも400万円くらいなんだそうです。

森野

安いですね。

丸山

かなり安いんですよ。マネージャークラスで400万円程度らしいです。
そこから給料アップしようと思うと、いわゆる大手、たとえばリクルートさん等に転職するしかない。
これはあまり大きな声で言えない話ですけど、例えば広告代理店のリスティング広告運用担当者の場合だと、その人の人件費よりも稼いでもらうっていうのが基本的な給与モデルなんですよね。まぁこれはどの業界でもそうですけど。

森野

そうですね。そうですね。

丸山

そうすると、どれだけ頑張っても給与の上限が400万円ぐらいになってしまうらしいのですよ。

森野

なるほど。

丸山

だから人材の使い捨てが頻発しているらしいんですよ。
若くて頑張れる奴は頑張れ、みたいな。

森野

じゃもう年食ったらおしまいって感じですね。

丸山

そうなんです。そうらしいんですよ。
20代~30代前半の若いうちは、将来の夢の実現の為や「上場するぞ!」という会社の目標の為に頑張っているそうです。
でも、いざ実際に広告代理店のリスティング広告運用担当者としてがんばっていても、日々のオペレーションに終始してしまって、自分がちゃんとスキルアップしているのか分からなくなって悩んでしまうらしいんですよ。

森野

いやーそれスキルアップしないですよね。

丸山

しないですよね。

森野

しないし、なんの上積みもないですもんね。単なる消耗品ですよね。

丸山

そうですね。
ホントにそういう事態が起こっているようで、実は今回たまたまウェブ通メンバーズサイトの掲示板に、リスティング広告の代理店さんで働いているメンバーさんから質問を頂いたんですよ。

「リスティング広告で、原因は分かんないが反応が落ちてきている。そこで、他の施策を実施するべきと思っているが、その具体的理由が説明できないので会社の上役やクライアントを説得できない。どうやって報告したらいいですか?」

という質問だったんです。
このメンバーさんが質問されたように、ウェブの業界では理由は分からないけど反応が落ちている時ってありますよね。

森野

ありますね。

丸山

で、実際にどうやってその事態を解決するかって言ったら、リスティング広告以外のもうちょっと幅広い知識を使って対策するのが1つの策ですよね。
リスティング広告だけじゃ限界がありますもんね。

森野

そうですね。あると思います。
リスティング担当者が知らないうちに、ランディングページの内容が変わってるとかね。
競合の情報が増えているとか、他社が別の広告出しているとか、別の広告のほうがアクセス数に貢献しているなど、反応が落ちている理由はいろいろありますからね。

丸山

ありますよね。
だからそれぐらい多角的に分析しなきゃいけないんですが、日々の業務に追われてしまっているウェブ担当者には、考える時間も多角的に分析する時間もなくホント消耗戦みたいな感じになっていて。

森野

落ちついて勉強する時間もないんですもんね。

丸山

そうみたいです。もうとにかくアカウントの情報見るので精一杯みたいな。

森野

そうですよね。人材が消耗品のように扱われていますよねー。

丸山

そうなんですよ。
ウェブ担当者通信は、「ウェブ担当者の地位向上」を考えたいと思っていて、なんとかウェブ担当者の働く環境を変えていきたいと思っています。
実際問題、ウェブ担当者の置かれている環境では、担当者が消耗品のように扱われてしまう事態が起こっていますので。

では、消耗品にならないためにどうしていけばいいのか?について考えてみましょう。→第2回につづく

 

【対談:森野さん×丸山】ウェブ担当者のキャリアパスを考える

  1. ウェブ担当者は消耗品?ウェブ担当者の年収から考える
  2. キャリアアップは対人に強いマーケティング担当が筆頭候補?
  3. ウェブ担当者のキャリアアップのヒント
  4. 最高のキャリアパスは払いたいと思わせる人?

 

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この記事を書いた人: 事務局

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