Web制作のための撮影から管理、レタッチまで
デザイナー&ディレクターが写真を上手に撮る本
著者:岡田陽一
発行:KADOKAWA
プロデュース:アスキー・メディアワークス
発売日:2015/10/2
本書は「1枚の作品を撮るための写真上達本」とは異なります。なぜならWeb用素材写真はサイトデザインの一部として使うので、写真をトリミングしたり、カットしたりして、文字や他の要素と合わせてはじめて完成となるからです。素材としての「撮り方」にしぼって解説しています。
第2章[実践編]は、サービス業、企業、店舗、製造業、飲食店、ECの6業種のWebサイトを実際にデザインしました。サイトのデザインに沿うように写真を撮るにはどうすればよいのかを、残念な写真と比較したり、照明とカメラの位置関係をイラストや写真で示したりしています。
第3章[応用編]では、たくさんの写真を撮影した後、どのように選択するのか、気付かなかった失敗をどのように修正するのか、クライアントに素早く確認してもらうにはどのようにすればよいのかなど、今日から使える便利テクニックを紹介しています。
簡易グレーカードで、ホワイトバランスの設定が体験できます。ホワイトバランスを設定したとき、しないときの差を体験できます。
Webサイト制作において写真はとても重要なのはご存知のとおりです。
予算などの関係で、素材集や、別の目的で撮影したクライアント支給の写真を使用する場合に苦労することが少なくありません。そこで、自分で「使える素材写真」を撮ることができれば、時間や予算の問題を解決し、Webサイトのクオリティとクライアントの満足度を向上できるでしょう。
本書は、カメラ選びや撮影前の段取り、撮影時の注意点から始まり、Webサイトに合ったた写真の撮り方、レタッチの方法までを解説した書籍です。一般的な写真撮影の本では「食べ物」「人物」など、撮るモノから撮り方を解説しますが、本書は、「ネイルサロンのサイト」「会社案内のサイト」といった具合に、サイトのデザイン別に写真の撮り方を解説しているのが大きな特徴で、「どう撮るか」だけでなく「何を撮るか」も学べる1冊になっています。
デザイナーやディレクターに限らず、サイト制作にあたって写真を用意しなければならないWeb担当者さんにも、ぜひご一読いただければ幸いです。
「Web用素材写真は完璧な構図ではダメ」「難しい写真や失敗写真を合成で乗り切る」など、とても参考になる内容でした。写真の撮り方も残念な例が掲載されていて「あるある」構図をどう直せばいいのか、具体的に書かれているので分かりやすいです。手元に置いて困ったときの参考書として読ませていただいています。
1 Web制作に写真撮影が必要な理由
2 撮影前にするべき準備と段取り
3 カメラ、レンズ、撮影用品を揃える
4 シャッターを切る前の設定と心構え
Case A サービス業サイト / 来店を促すネイルサロンサイト
Case B 企業サイト / 「問い合わせ」を増やしたい企業サイト
Case C 店舗サイト / こだわりをアピールしたい自転車ショップサイト
Case D 製造業サイト / 現場写真で商品の魅力を伝える食品加工会社サイト
Case E 飲食店サイト / 店主の人柄と雰囲気でお客を呼ぶ居酒屋サイト
Case F ECサイト / 健康志向で販売を増やしたいジャムの通販サイト
1 商品撮影に便利な小物を揃える
2 写真データをLightroomで効率よく整理する
3 レイアウトに合わせるテザー撮影
4 Lightroomをもっと便利に使うTips
5 難しい撮影や失敗写真を合成で乗り切る
Webプランナー・コンサルタント/Director・Photographer/a-blog cms エバンジェリスト。
1986~1992年までシアトルに滞在。美術大学のビジュアルコミュニケーション科でアート・写真・デザインを学ぶ。 帰国後、広告ビジュアル制作会社に7年間勤めた後、フリーランスを経て、神戸 元町で企業のホームページ活用コンサルティング、Webサイトや印刷物の企画・制作、素材写真の撮影・イラスト制作、執筆などを業務とする株式会社ふわっと設立。
CSS Nite in KOBE企画・運営/神戸ITフェスティバル実行委員/アップルユーザーグループ神戸副代表兼事務局
アスキー・メディアワークスは、KADOKAWAのブランドカンパニーのひとつです。「電撃」「アスキー」「魔法のiらんど」の3つのブランドを軸に、エンターテインメント分野を中心とした事業を展開。出版を基盤に、ウェブ・モバイル、電子書籍、アプリ、映像、音楽、グッズ、ゲーム、イベントなど、メディアを超えてコンテンツをプロデュース。