情報のチャネルはユーザーに選ぶ権利がある FavoriteLoadingあとで読む

: 森野 誠之

【先週のPickUp(14)】情報のチャネルはユーザーに選ぶ権利がある

★★ 今週の要チェック!(森野コラム) ★★

優先度:◎ – 特定のチャネルに依存している人へ。
「特異点に気付くためには、定常的な状態が感覚でわからないといけない」パイプドビッツ 佐谷社長に聞く | AdverTimes(アドタイ)
www.advertimes.com/20140715/article163928/

紹介した記事の本題は3ページ目から

この記事のタイトルを見たときはアクセス解析関連かWebマーケティング全般の記事かと思っていました。
しかし、読んでいくと全く違う記事でした。

3ページ中の2ページはデータから異常値に気づくためのことが書かれていますが重要なのはそれ以降です。

ちょっと長いですが引用します。


これまで、ネットの進化・普及によって企業は大きく言えばメールとウェブにシフトして、効率化・コスト削減のためにどんどんチャネルを減らしていった。
例えば、問い合わせ窓口は、電話ではなくメールだけにしましょうとか、紙のダイレクトメールではなく、Eメールにして削減しましょうといったことがそれにあたると思います。
企業のウェブサイトの「問い合わせ」から電話番号が消えたのなど、まさにそうで、効率化の名のもとにオフラインのチャネルをどんどん閉じていきました。

それにより確かに企業側は業務効率化・コスト削減ができましたが、実は一方で犠牲にされたのはお客様の利便性だったんです。
「WEBなら、問い合わせは24時間365日対応になるよね」ということで、ごまかされていた面がありました。

しかし、今起きている「オムニチャネル」というのは全くそれの逆なのです。
チャネルを閉じていったものを開こうとしています。
それも、単にチャネルを開くということではなく、一人のお客さまを中心に据えて複数チャネルを開き、その人にとって都合の良い便利なものを選んでいただくという形です。
今まで我々のようなネット業界の企業が不要だと思って捨ててきたものが、全部ひっくり返されている感じがしています。

今まではユーザーの選択肢が少なかったのでチャネルを減らしても問題ありませんでした。
欲しいものがそこにしかなければ多少面倒でもそれを選ぶしかないですからね。

今はそうはいきません。

便利なサービスがどんどん増えてきて主導権はユーザー側にあります。
ユーザーが面倒だと思った時点で他の競合に流れてしまいます。

ルールが変わってしまった

どのように変わったのかはこちらの記事をお読みください。3か月ほど前の記事です。

オムニチャネルの時代2 消費者が情報を手に入れた – WEB戦略コンサルタント 権成俊のブログ
www.webconsultant.jp/omnichannel/post-18.html

ポイントだけ抜粋します。


これまで家電量販店が選ばれる理由は「安く購入できる」ことでした。
その中でもヤマダ電機は最安値でシェアを拡大してきました。
それが今はなぜ変わってしまったのでしょうか。

別にヤマダ電機が値上げをしたわけではありません。
ネットショップの価格競争は激しくなっていますが、これもこの2~3年の話ではありません。
以前からネット上の価格は家電量販店より安いのです。
この2~3年で何が変ってしまったのか。
それは消費者が情報を手に入れてしまった、ということです。

スマホなどでその場で簡単に比較ができるようになってしまったがために、今までのルールが通用しなくなってしまったんですね。
(これは情報にも商品にもサービスにも当てはまります)

さらに価格情報を発信しないと比較すらされない=見つけてもらえないということになってしまっていますので、情報は発信して当たり前、その上で他社とどう戦うか?を考えていかないといけません。

LINEが面倒だ、SNSは分からない、ブログも書きたくない・・・そんなことを言っていられる状況ではありません。
発信しないと地下深くに眠っているのと同じです。

「いつもそこにある」がポイント

同じく3か月ほど前にこんな記事を書きました。
リアル店舗ではネットを使うな!? | ウェブ担当者通信
webtan-tsushin.com/news/%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%ab%e5%ba%97%e8%88%97%e3%81%a7%e3%81%af%e3%83%8d%e3%83%83%e3%83%88%e3%82%92%e4%bd%bf%e3%81%86%e3%81%aa%ef%bc%81%ef%bc%9f


チラシはやりつくした、フリーペーパーは効果がない、ホームページも反応がない、
リスティング広告もSEOも上手くいかなかった、という経験のある人も多いかも知れません。
しかし、見る側は何を使っているかわかりませんし選択肢も増えていますので、効果が有る無しではなくて継続的に発信していくことが大切です。

オムニチャネルはやめた方が良いと冒頭に書きましたが、
発信するチャネルはたくさん持っていた方がいいに決まっています。

発信するものを作って、継続的に、複数のチャネルで流していきましょう。

ウェブ通のこのコラムも複数のチャネルで発信しています。
・メルマガ
・RSS(http://webtan-tsushin.com/news/feed)
・Facebook
・Twitterでは発信してない!
・運営堂ブログ

こうすることで見る側が使い勝手のいいチャネルを選んで見てくれるようになるわけです。
(もっとも記事の内容が良いという前提もありますが・・・)

また、屋外看板のようなイメージで「そういえばあそこで見たな」と思い出す時もありますしね。

くどいようですが選択権はユーザーにありますので、自分の情報発信チャネルを大切にしましょうね。

★SEO関連

優先度:◎ – 良いコンテンツがピンとこない人へ。
Google検索品質評価ガイドラインが定義する最高品質のページに必須な3つの要素 | 海外SEO情報ブログ
www.suzukikenichi.com/blog/what-are-important-to-be-rated-as-highest-quailty-pages/
品質の高い記事を書くにはどうするのか?が詳しく書かれています。
分かっていてもなかなか書けないのでまずは書いてみることから。

★リスティング広告関連

優先度:○ – リスティング広告だけをやっている人へ。
PPC運用代行とPPCアフィリエイト | 俺式PPC
valword.jp/blog/other/ppc140713/
異業種というか異なる運用をしている人と話すと参考になることが多いですよね。
自分のライバルだと思っていた相手もそうじゃないかも。

★アクセス解析関連

優先度:○ – PCやタブレットを起動するのが面倒な人へ。
ついにiOS版のGoogle Analyticsアプリが登場! – 週アスPLUS
weekly.ascii.jp/elem/000/000/238/238701/
ちょっとした数字を見てみるにはいいですね。
ゴリゴリ分析してみようと思うとちょっと無理。

★ソーシャル関連

優先度:○ – タイムラインから買いたかった人へ。
アマゾン、Twitter上から商品をカートに追加できる「Amazonソーシャルカート」の提供開始 (1/1):MarkeZine(マーケジン)
markezine.jp/article/detail/20491
タイム欄に流れてきた商品を見て、カートに入れて・・・が面倒な人にはいいかも。
流れて来るツイートがちょっと分かりづらいのがネックでしょうか。

★スマホ・タブレット関連

優先度:○ – アプリを作っている人へ。
ブースト広告費も大きく回収、1,000万円稼いだ放置系アプリ「小学生あるある」の裏側。 | アプリマーケティング研究所
appmarketinglabo.net/shougakuseiaruaru/
この脱力感がいいというか、稼ぐ気のなさがいいですね。
自然体でやっていていたらいつの間にか上手くいったという感じです。

★成約率アップ

優先度:◎ – フォームの使い勝手が気になる人へ。
ユーザーの視線をあっちこっちに移動させる入力フォームはNG! 離脱を減らすコツ /15か条の4 | Web担当者Forum
web-tan.forum.impressrd.jp/e/2014/07/15/16999
連載の4回目です。
ここらで1回目から読み返してみましょう。

★EC関連

優先度:○ – これから社会に出る人へ。
新任ネットショップ担当者に期待すること、期待しないこと。 | ネットショップ担当者フォーラム
netshop.impress.co.jp/node/373
期待しないことまで書いてあるのはいいですね。
転職を考えている人にも参考になる記事です。

★Webマーケ全般

優先度:◎ – コンテンツを持っている人へ。
【第21回】コンテンツを客寄せの道具にしないために。|川上量生の胸のうち|川上量生|cakes(ケイクス)
cakes.mu/posts/6228
これは是非とも読んでいただきたい記事です。
自分が作ったものを大切にしていかないといけないですね。

★その他

「3.11、検索は応援になる。」プロジェクトにおける寄附実施のご報告 – Yahoo!検索 スタッフブログ
searchblog.yahoo.co.jp/2014/07/311.html
上限500万で開始しましたが最終的には25,683,250円。
500万まで到達しても終了にしなかったYahoo!さんに拍手。

オーナーインタビュー vol1. 北欧雑貨と食器の通販「北欧、暮らしの道具店」 | ECお役立ち情報 ネットショップ運営サービス【カラーミーショップ】
shop-pro.jp/news/interview_01/
売りたいからと言って直球で勝負してもダメですよね。
時間をかけてじっくりと。

WCAN 2014 Summerで「ディレクターとして意識スべき、『誰がどうみてもそうとしか受け取れない文書』術」のセミナーをさせていただきました。 | セミナー | Webディレクションやってます blog
web-directions.com/director/seminar/wcan2014-summer.html
文章力をつけるには書くことから。
読むだけ、聞くだけなら何もしないのと同じ。

あとがき

情報発信を継続するコツは「くじけないこと」「期待しないこと」「気にしないこと」です。

気合を入れて書いた記事がスルーされることもありますし、
キャンペーンがすべることもありますし、
厳しいツッコミが入ることもあります。

それを乗り越えて平常心で発信していきましょう!

今週はこれまで。

この中に自社に参考になる情報はありましたか?
参考になるものがあれば「いいね」を押してくださいね。

森野 誠之
この記事を書いた人: 森野 誠之

運営堂 代表/愛知大学非常勤講師
お膝元である愛知県を中心に地方のWEB運用を熟知し、主に中小企業を中心としてGoogleアナリティクスを利用したサイトの分析、改善提案やリスティング広告を用いた集客改善など、サイト運営の手伝いを行なっている。最新情報を抑えながら地方かつ中小企業向けのノウハウをわかりやすく説明できる数少ない人物。
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