「人がいない」。よく聞く言葉です。
いなければ入れるか育てるかの二択。
すぐに入れるのはちょっと難しいので育てる方が現実路線なわけですが、育てる側は理想もありますし目指すところがありますのでそのギャップに悩みます。こういったことがやりたいけど、できる人がいないからどうするのか・・・。
そんなときのヒントを。
東京23区にもJクラブを!関東1部クラブの壮大な試み – スポーツナビ
東京23FC監督の羽中田昌さんの話が書かれていまして、羽中田昌さんと言えばFCバルセロナのスタイルと哲学を信奉する監督です。
バルセロナスタイルをちょっと説明しておくと、パスを回して自分たちがボール持って圧倒し攻撃時もパステクニックを使って崩していくスタイルのことです。このスタイルで2008-12までチームを率いたジョゼップ・グアルディオラの時代には、スペインリーグ3連覇やチャンピオンズリーグで2度の優勝しています。
その羽中田さんにも自分の理想と現実のギャップに悩む時期があって、その打開策を見つけています。
いずれも羽中田が目指したのはポゼッションで相手を圧倒する、バルセロナのようなサッカーであった。しかし、いずれの試みも道半ばで挫折。奈良では成績不振のため、シーズン途中で辞任している。昨年、東京23FCを指揮するにあたり、羽中田がまず決断したのが「バルサスタイルとの決別」であった。
自分が好きなスタイルを勉強しているから実現したいけど、結果がついてこないという現実を見てそれを捨てたわけです。
プロスポーツなので勝たないと意味がないですから。
辿り着いたのはここ。
「もうバルサじゃないですね。選手をよく観察して、一番力を発揮できるスタイルやチーム作りをやっていく。自分がやりたいスタイルではなくて、選手のポテンシャルを引き出す方向に転換しました。僕は(ヨハン・)クライフと同じくらい、ペップ(ジョゼップ・グアルディオラ)の影響を受けているんですけど、彼の哲学に『選手が主役、選手が戦術』という言葉があって、『これだ!』と思ったのが、考えを変えるきっかけになりましたね」
現有戦力を活かすことを考えて組み立てていく。
人がいないと今を嘆くよりも、目の前の人材を見て特性を活かしていくしかありません。
・・・・という結論に見えて実はそうではなかったりします。
ペップに見捨てられたハート、移籍先はエバートンが濃厚に | フットボールチャンネル | サッカー情報満載!
イングランド代表の正ゴールキーパーであるジョー・ハートをグアルディオラはあっさり放出しているんですよね。紹介した記事にはエバートンと書いてありますが今はイタリアのトリノにいます。
「選手が主役、選手が戦術」ということは「自分が欲しい選手を獲る」ということも含んでいるわけです。獲った選手を主役にしてその戦術を考えるということ。
まとめるとこうなります。
嘆くなら打開する努力をしろ、ということです。
現実はどうにかしないといけないし、理想を追うのも諦めない。
二択じゃないですよ。