極めるとかこだわるってキャッチコピーとか広告文に使うことがありますが、内容が漠然としてよく分からないですよね。何をどう極めて、どこでどうこだわっているのかが分かりませんから。
こちらの記事にはこう書いてあります。
小手先のテクニックなんて鎮痛剤。本当に売れるLPに必要なことをコマースデザインさんと語る|ECzine(イーシージン)
「真心込めたとか匠の味」のとかすぐに浮かぶじゃないですか。10個くらい。でも何味か、わからない。それって中身はなんでしょう?っていう疑問しかない。
まさにこの通り。
辛いのか甘いのかしょっぱいのか酸っぱいのか、上手いのかまずいのか。
字面はいいけど伝わらない。
次はこちらの記事を読んでみてください。
画像:フリー写真素材ぱくたそ
通常の電源ではとても満足できない――。森田さんは「ピュアな」電源を求め、約1万ドルをかけて庭に高さ12メートルほどのコンクリート製電柱を設置した。電柱の真ん中に付いている円柱形のトランスから自分の家だけに電気が供給される「マイ電柱」だ。
電柱って自分の家だけのために設置することができるんですね。って感心している場合ではなく、100万円ぐらいかけて設置するところがもう理解できない。
「電気は血液みたいなものだから、そこが悪いと体すべてがよくなくなってしまう。どんな高級な機器を使っても血液部分で駄目だとどうしようもない」
「電気は血液」。
分かったような分からないような・・・。
しかし、マイ電柱を設置した人の言葉なのでそうなんだろうと納得してしまいます。
「真心こめた匠の味」もよく分からないような言葉なのにこの差はどこにあるのでしょうか?
紹介した記事からもう一つ引用です。
アンプやスピーカだけでなく、ピュアな電源を確保することが非常に重要だと彼らは主張する。
通常の電柱ではトランスを近隣の多くの家と共用しているため、電気的干渉で信号にノイズが生じ、微妙な音が聴こえなくなったり、演奏に奥行きがなくなったりするのだという。
森田さんの電柱工事を担当したのは、出水電器というオーディオ電源工事専門の会社。マイ電柱を建てると「音が部屋の空間に溶け込んでゆく」と出水電器の島元澄夫社長は説明する。
「音が部屋の空間に溶け込んでゆく」
こんなキャッチコピーのオーディオ機器が売っていたとして買いたいと思うのでしょうか?あんまり思わないですよね。
にもかかわらず説明を聞いてしまうと100万円の電柱が欲しくなる。
元銀行員の吉原幸雄さん(62)は昔から、昼間よりも近隣が家電を使っていない深夜の方がオーディオの音が良いと感じていた。そこで業者にオシロスコープで自宅の電源を調査してもらったところ、「どれほど汚れているかわかった」という。家電に使われるインバーターがノイズの原因になるとの見解だ。
電源が汚れているってのもよく分かりませんが、ここを読んでみると相当汚れているんだろうな~って思いますよね。
極めるとかこだわりって書くんじゃなくて、その人が日頃から思っていることをそのまま書く。相手が極めていたらこだわっているのであればそれだけ良いのでしょう。
きれいな言葉を書いてしまう=取材や調査が足りないというだけのこと。
最後に極めているとかこだわっている人の見つけ方です。
「(夫のこだわりは)到底私には理解できない」と妻の令子さんは言う。「でも、やめさせたら生き甲斐をなくしてしまう」
身内や周りの人に聞いてみる。
ここまで言わせていれば間違いなしです。
ないものは出てこない。
シンプルです。