「今から層」のためのアナリティクス FavoriteLoadingあとで読む

: 森野 誠之

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アナリティクスの広がりに関して思ったことをつらつらと – リアルアナリティクス (Real Analytics)
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この二つの記事を読んで確かにそうだよな~って思うと同時に、この数年でとても広がったと思いますし今まであったデータ分析の仕事の認知度も上がったと思います。
流行りではなくて定着してきている感じですね。

この仕事に関わり始めたときはかなり状況が変わってますので、大内さんや小川さんと異なる地方で小規模サイトを扱っている私の思うことなどを書いてみます。

「今から層」も分かれている

私は大内さんの記事に書かれている「今から層」の方々に会うことが多いのですが、この層も3つに分かれると思っています。
「今から層」についてはa2iの大内さんの記事から引用します。

一つ目は、先進的なグループ(先進層)、そして2番目のある程度経験を積んだ中間のグループ(経験層)、そして今からはじめるグループ(今から層)の3つの層が、市場に混在している状態です。

こんな感じで分かれます。

一つ目は既に他のジャンルで実績を残していてアナリティクスにも取り組み始めた人、
二つ目は異動・転職などで社内のWeb担当者としてスタートした人、
三つ目はWeb関連の仕事をしていないけど自分のWebサイトを改善したい人、です。

一つ目の人たちはリスティング広告だったりWebディレクションだったりで実績のある方々が、自分のやっていることの検証や新たな気付きを得るためにアナリティクスを使うパターンです。
目的が明確になっているので覚えるのも早いですし、「今から層」を卒業するのも早いです。

二つ目の人たちは知識は身に着けたいけど他の仕事が多すぎて進化についていけず脱落することが多いです。
やっぱり社内調整などでスムーズに業務を回すことが優先ですので仕方のないことだと思います。

三つ目の人たちはアナリティクス自体にはあまり興味がなくて改善ネタの一つとして考えていることが多いです。
極端な話、占いでもなんでもいいから当たればいいようなイメージです(笑)。

Web担当者は永遠の「今から層」

ウェブ担当者通信に掲載される記事なので二つ目の層について書きます。

上にも書きましたがWeb担当者がやっていることって多岐にわたるんですよね。
広報兼、情報システム兼、制作担当兼、庶務、といった感じです。

だからアナリティクス(Google アナリティクスと言ってもいいでしょう)の進化についていくことができなくて、瞬間的にやる気を出して追いついても次の瞬間には引き離されてしまい「今から層」になってしまいます。

まさに永遠の「今から層」です。

そして、「今から層」ではなくて「今まで層」になってしまう人も多いです。

上司や同僚は基本的に見栄えと使い勝手に興味があるので数字の話はしたがらないにもかかわらず、数字のことを聞いてくるというちょっと面倒な状況もありますので、担当者の人としてもどこまでやったらいいのかが分からないですよね。

ざっくりだと「これだけでは分からない」、細かいと「数字ばかりでわからない」。
これをやられてしまうと思考停止というかやる気がなくなります。

とどめは「どうすればいいですか?」→「分からないからそっちで決めて」と、
「決めました」→「それじゃあダメだよ」の挟み撃ちです。

「もうアナリティクスは嫌だよ。わけわかんないし、やらなくても何とかなるしさ」、
と思う人もいれば、
「やらなきゃ・・・」、
という思いが強すぎてストレスというか精神的な重荷になってしまう人もいれば、
「自分には合わないからやめよう」、
と思う人もいます。

冒頭では広がっていると言ったもののこのように狭くなっていることもあります。

自分だけのアナリティクスを持って欲しいと思います

このまとめでも取り上げているようなニュースを見ると取り残されている感じがあると思いますが、Web担当者の人たちはアナリティクス業界に追いつく必要はありません。

知りたいことがあった時に知りたいことが分かればそれで十分です。
そのために必要なのは先端や変化を追いかけることではなくて基礎をしっかりやることです。
基礎ができていれば変化に対応できます。

これは小川さんも書かれています。

まずは「どういうサイトにして、どういう価値を提供したいのかということを合意することが大切ですよ」ということかなと。
なのでどちらの手法が良いというよりは、まずは自分達のサイトやサービス、ユーザーのことを考えた上で、「何をしたいのか」を明確にし、その上でツールや分析手法を考えれば良いのではないでしょうか。
「こういうツールを導入しているから」とか「こういう分析があるらしい」ではなく、実現したいことを描いてから、誰かに相談してみるか、セミナーに参加してみましょう。
そこで、質問をすれば参考になる回答が返ってくるのではないでしょうか。

その回答をもとにGoogle アナリティクスを見てみると、ポイントが見えてくるはずです。
いや、見なくていいところが分かってくるといった方がいいですね。

私もGoogle アナリティクスを見始めたときはどこを見ればいいの?と思っていましたが、見なくてもいいところを考えるようになってから色々なことが急に分かってきましたので、見ておいた方が良さそうなものを見ないようにしてみてください。

これだけでかなり絞り込まれてくるはずです。

Google アナリティクスの深い機能を知ったところで実務に役立つことは意外と少ないですし(笑)。

まとめ

最終的には楽しめるかどうか、ちょっと辛くても続けることができるかどうかだと思います。

続けていれば先端の話はどこか別世界の人の話と思えるようになるので、永遠の「今から層」が居心地よくなってくるはずです。

相談相手がいない場合はウェブ通メンバーサイトから私にご質問を。
▼プレミアムメンバー限定 ウェブ通みんなの掲示板
webtan-tsushin.com/forums?topic=11

あとがき

世間の空気が夏休み感満載ですね。
朝起きる時も今日は休みだっけ・・・と思うこともしばしば。

フリーなんだから自由に休めばいいのにいつの間にかサラリーマン化している自分がちょっとイヤ(笑)。

今週はこれまで。

この中に自社に参考になる情報はありましたか?
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森野 誠之
この記事を書いた人: 森野 誠之

運営堂 代表/愛知大学非常勤講師
お膝元である愛知県を中心に地方のWEB運用を熟知し、主に中小企業を中心としてGoogleアナリティクスを利用したサイトの分析、改善提案やリスティング広告を用いた集客改善など、サイト運営の手伝いを行なっている。最新情報を抑えながら地方かつ中小企業向けのノウハウをわかりやすく説明できる数少ない人物。
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