出題者 | カテゴリ | 作成日 |
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ウェブ戦略立案&人材育成担当 | 2016-06-30 11:40:26 |
問題 | ヒント | 回答数 |
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■未経験者がやってきた!-「使えない」と言う前にやるべきこと-
「人が足りない!」「採ってくれない!」 みなさんも押し寄せる業務の中で、思わず叫んでしまったことがあると思います。 しかしWeb関連部門というのは、未だに「専門知識がないとだめ」「何をやっているかわからない」という誤解と「費用対効果がはっきりしているからすべては数字で判断すべき」という思い込みで組織や役割をみなされることが多くあります。 一方で、事業貢献が可視化され、人的投資の重要性が経営層に理解されたとたん、「もっと人が必要じゃないのか?」「誰かにもっとやらせるべきじゃないのか?」と、人員増強の目的が不明瞭なまま突然人員が増強される、なんてことも頻繁に起こっています。 というわけで、今回は「突然やってきた人材」について考えてみたいと思います。 もしあなたの組織や現場に未経験者がやってきたらどうすべきか?を考えてみてください。 異動なのか新入社員なのか、鳴り物入りでやってきたのか、はたまた未来の可能性を買われてやってきたのか、色々なケースが考えられます。 もしも貴方自身が育成や管理を任され、そして「あ、この人はちょっとキツイな・・・」と思ったとき、あなたはどんな改善を試みますか? それとも決裁者や同僚に「あの人は使えない」と話しますか? ★未経験者への指導で考えるポイントの例 ケースとしては ・知識がないのでなにも任せられない(ただし低レベルな課題です) ・知識以前に業務スキルが不足している ・Webの仕事や事業への思いは熱いが仕事ぶりがイマイチ ・Web未経験のわりに仕事はデキるが協調性や柔軟性に欠ける ・事前に伝わっていた評判ほど貢献していない といったことが考えられます。 そして、それぞれ社内での異動なのか、新規採用なのかによっても、指導や育成は変わってくるかと思われます。 これらのケースのいずれか、あるいはすべてでもかまいません。また上記にないテーマでも構いません。 可能性のある人材を「人財」にするのは貴方次第です。いっしょに考えてみましょう。 |
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メンバーの回答一覧 お疲れ様でした!
※講師コメント詳細は冊子に掲載されています。
なるほど 票数 |
回答 | 講師コメント |
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1 | 丸田たとえば、サッカーの監督が、うちにはいいプレーヤーがいないから勝てません、と言えないのと同じで、
基本的に、持ちうるリソースをどう活かすかが人をマネジメントする際に求められることだと思います。 だから、文句を言わずにとにかくチームの一員として戦力になってもらう努力をするべきだろうと考えます。 「奇跡のレッスン」というDVDがあるのですが、どんな小さなことでも、いいところを見つけて認めることが大切なのだそうです。私もそうありたいと思います。 (1)やる気はあるけど、能力が足りない場合 資格取得などで自信をつけてもらう (2)能力はあるけど、やる気に問題がある場合 やる気がでるようにできることを褒めて、その気になってもらう 自分のできないこと、苦手なことを教えてもらうことで信頼関係を作る (3)やる気も能力も頼りにならない場合 まずは人間としての信頼関係を作るための努力をする できることを探して認める 例外として、ルール無視や悪意などで、チームや会社に迷惑をかけた、それが指摘しても治らないという場合は、 「このスタッフは問題があるからなんとかしてほしい」と言っていいと思います。 |
銅 (床尾 一法) そうですね、マネージメントや責任者が「いい人いないのでできません」となれば、それは業務の放棄です。現状で効率的な組織運営を導く運用設計と、メンバーに能力を発揮してもらえる「環境づくり」が管理権限者の一番大きなタスクです。新メンバーをチームの一員として迎える事のできる体制と環境を作ることはとても大切です。 (1)評価される肩書を取得してもらって自信につなげるということですね。注意点は、その資格取得に繋がった知識や経験が取得のためだけのものなのか、取得自体が自己満足度に終わらないか、周囲の期待値が取得にともなって上昇し、自身の仕事レベルや目標も上方修正する必要がある、などを理解してもらうことです。そうしないと成長や向上心が継続されません。 (2)確かに他者評価や承認欲求を満たし改善することもあるのですが、能力と行動が伴わない場合、自身の志向と現状業務との間にズレを感じている、あるいは自分の能力を評価者より高めに捉え、現状業務を軽視している、というパターンも考えられます。特に大企業からの転職、稼げる営業部門から企画職に異動に多いパターンです。やがて任せられる仕事を選び、安易に退職を選ぶ結果につながるので、まずは共に現状業務の棚卸しし、会社と自分との将来の目論見を理解し合う場を高頻度で設定すべきでしょう。 (3)信頼関係の構築と平行し「やる気のない原因」「能力のない方が異動・採用された理由」を管理者が正確に把握しましょう。転職の場合は志望動機があり、入社のために能力の誇張があったとしても目的(良い給料、名誉)があったはずです。異動の場合には、経営者の視点で成長の期待値があるのかもしれませんし「使えないからweb組織に島流し」的な異動を本人が自虐的に受け入れてしまっているのかもしれません。いずれも、管理者と共に状況を理解し、カッコいい自分とは?稼げている自分とは?どんな評価を得ている状態であるのか?結果を示し名誉ある成長シナリオを一緒に描きましょう。それでも共感してもらえない場合は、おっしゃるように共にメンバーとして働く社会人の資質そのものを問うことになります。 |
0 | フジダイ新規採用で未経験者が来たと想定します。
メモをとらない人なら、まずメモをとってもらいます。 シンプルな作業、たとえばチラシデータをWEB掲載用にPDF化するような作業でも、メモを基にして自分自身でマニュアルを作ってもらいます。 マニュアル作成は、他人に何かを伝えるWeb業務の基本になると思うので。 もちろん、マニュアルはこちらでも確認し、足りない部分は補足します。 そして、マニュアル通りに作業できることを覚えてもらいます。 コピー&ペーストがショートカットでできなくてもいいんです。 確実に業務が完了することを最初の目標にします。 作業後に、必ず確認し、報告することもマニュアルの最後に追加します。 ほんとうに使えない人は、こちらの予想外の行動をするので、どこまでフォローできるか悩ましいところです。 自分で考えて行動してもらうよりも、まずはひとつひとつ確認して作業してもらったほうがいいかなと思いました。 |
なし (床尾 一法) Web業界で未経験者の方がメンバーに加わるとき、大抵の方は「Web業界に関わるんだ!」という夢や希望とともに、「技術的なことはわからない、むずかしそう」という先入観を持ってこられます。私流に解釈すると、未経験者の方はWebメディアやマーケティングを推進する運営と、それらを支える職人的な技術とを混同されています。 最終的なWebのアウトプットがもたらす華やかなイメージと、そこまでに至る必要な作業分担が理解されていないが故に、やってみたら「こんな作業員だったはずじゃない・・・」という本人の思い込みに転じてしまいます。 会社の業務を細分化すると、会社が顧客や市場に期待されていること、顧客や市場の期待に応えるため会社が事業に求める役割、事業が役割をはたすため部門に課せる役割、部門が役割をはたすためチームに課せる役割、そしてすべての役割を果たすためチームがメンバーに与えるタスク、と考えられます。 あくまで私の場合の例ですが、仕事に関わるメンバーにはこれらを必ず説明し理解してもらう作業を定期的に行います。技術者やデザイナー、ディレクターなど職種にかかわらず、自分の仕事が何をもって事業目的を支えているのかを理解してもらうためです。 役割を果たすため(皆で)施策を推進することと、自分の企画力や技術を発揮して構築することを並列に考えていただかないと、メンバー自身が単なる「作業者」「工程のライン」となってしまいます。そうなると、会社からみた評価や本人のキャリアにとってあまり良いことではありませんし、何より納品物の質が低下してしまいます。こなし作業の納品物と組織や市場全体を理解したうえでの納品物の品質差は歴然です。 もちろん、ご回答の作業工程の理解と管理、マニュアル管理といった視点は「工程を担ってもらう」という最大の目的のために必ず必要なことです。ですが、「そんな余裕ないよ」と言われてしまうかもしれませんが、その作業の意味と位置づけ、どんなことに役立っているのかを指導してあげてみてください。きっと「こなす作業」から「役割の理解と分担」へと仕事の品質が変わってくるはずです。 |
0 | yamataco知識がないのでなにも任せられない
・ルーチンワークの業務 ・新しいことへのアイデアを考え実現するために何が必要かを考えてもらう ・知識を身につけるためとライティングスキルをあげてもらうために文章を書く練習 この3つをしばらくやってもらい、週2回くらい困っていることや悩んでいることを話し合う。 「この人きついな」と思ったときにはすぐに上司や決裁者に相談します。時間をかけてもお互い不幸な気がするので・・・ たとえば本人にやる気がない場合などは「使えない」と言います。やる気はあって頑張っているけど苦手だからできない場合には「こういうことが向いているかも」などやってもらう業務を変えることを相談します。 |
なし (床尾 一法) お渡しになっているというルーチンワーク業務に対しても、定期的なフィードバックを行っていらっしゃいますでしょか?新人の方への仕事のよくある振り方だとは思いますが、メインの業務以外に対しても定期的に品質と改善をもたらすような振り返りをしてあげるべきだと考えます。 これは現状のルーチン作業の改善も目的なのですが、着眼点やアイデアの出し方の訓練、業務課題抽出の訓練、そして定期的なメンタルチェックも兼ねています。 どういう姿勢で仕事と向き合っているのか、現状の中で課題を見出す事ができるようになるかは、ライティング業務だけに関わらず納品物の品質に大きな影響を与えますし、その仕事が誰のため、何のためにあるのかを考える良い場となります。それは指導する側も同様で、「考え方」の振り返り、現状業務を振り返り棚卸しする上でとても役立ちます。指導側にも日々進歩が必要です。 また、アイデアを考え実現するために必要なことを考えてもらうとのことですが、「考え方」の型や作法をも指導していらっしゃいますでしょうか?これは「考えてみろ」『考えてみました』「そうじゃない」『じゃどうすれば?』「考えてみろ」の無限ループが、ある種の儀式的な「修行」の空間を作ってしまい、健全な育成を阻む場合もありえます。 とはいえ、週2回ぐらいで話す機会を設けていらっしゃるとのことですので、育成の手法をお持ちなのだとは思いますが、あえて他の読者の方への振り返りの意味での提案として、考えるためのプロセス、着眼点やテーマ(課題)の整理、その整理したテーマの組み立て方、求められるアウトプットイメージとのすりあわせ方を提示してあげてみてください。きっと成長速度が加速することでしょう。 |
0 | yukko・知識がないのでなにも任せられない(ただし低レベルな課題です)
まずは会社の方向性を伝えてみます。ただなにも任せられないレベルですと方向性をざっくり話してもわからないと思うので、大きな枠→自分のチームの役割→その人の役割について分解して説明をします。このタイプは何にも染まっていないので日々の刷り込みが成長に比例するかと思います。ですので毎日簡単な日報をやりとりしたり、必ず声をかけて指導側が気にかけているという態度を示すことで徐々に自らが学び始める、実際にこのやり方をしたことがあります。 ・Web未経験のわりに仕事はデキるが協調性や柔軟性に欠ける 協調性がないせいで何か周囲との仕事で問題を起こした場合、理論的になぜ失敗してしまったのか?を説明します。協調性はないけど仕事がデキルので仕事でのミスを改善したいという意思はあるはずですので、リカバリーできる方法として周囲との協力が必要ということを提示します。ですので、これは本当は会社にとっては良くないのですが、あえてこういったタイプの人には失敗しそうな仕事をお願いしたりしています。 私は人材育成をする際、個人個人が最終的に仕事を楽しめることを目標に育てます。仕事が楽しいの基準がそれぞれ違うので、それを見つけるために定期的にメンバーと面談をしたり日報をやりとりしたり、飲みに行ったりしています。また、「あなたを気にかけているよ」というサインを常に送るようにしています。どんな小さなことでも褒めたり、仕事をどんどん任せていくようにしています。任せるのは怖いですので部下たちが失敗をしてもきちんと責任をとれるように自身のスキルを磨くこと、またリスク回避としてあらかじめ社長に各個人の癖や働き方などを共有をしておきます。 |
銀 (床尾 一法) ・知識がないのでなにも任せられない 役割を定義はとても大切です。同時に評価のされ方も理解させれば、「期待された役割」→「評価されること」→「つまり自分がやるべきこと」を意識し、仕事の品質も上がります。ただ、自覚を持ってもらう部分は人それぞれタイプによって異なるので、期待する分野においての成長速度もまちまちになるかもしれませんね。 私は過去「どんな人材が必要」と言われると、必ず「知識や経験は無くてもいい(学べばいい)が、あえて言うなら素直に知る・理解する喜びを得るタイプ」と答え続けてきました。この条件の人材は、どんな職種についても結果を出し出世するタイプなので、稀少な人財ではあります。しかし、そこに気づく管理者もまた稀少で、大丈夫そう、しっかりやりそうだから、という曖昧な理由でWeb部門にやってくる事もあります。おっしゃるとおり、「染まっていない」人材は一つの価値です。優秀な管理者の元で指導を受ければ、立派にWebマーケティングの王道を歩む人「財」に育ってくれます。 できれば、役割の理解とともに、定期的なレビューの際に成長の度合い、到達点とこれからの道のりを意識させてあげられると良いですね。より成長意欲も湧いてくるでしょう。 ・Web未経験のわりに仕事はデキるが協調性や柔軟性に欠ける 鋭い観察眼ですね(笑)なるほど、事の顛末の理解はできているはずですし、その補填はあなたひとりではない、と。これは私も新しい気づきを得ました。また、失敗しそうなお仕事のお願いは、確かに事業判断的には良くないですが、実は私も「勘違いを是正する」という文脈で頻繁に見かけるシーンではあります。 そのとき、その人は周りを巻き込もうとするのか、ひとりでやろうとするのか、リスクヘッジをしてくるのか、そこで本人の成長が大きく枝分かれします。失敗で皆と泥にまみれたほうが、その人や組織としても大きな物を得るでしょうね(損失はさておき)。 最後に、目線は大事ですよね、見てもらえている安心感。そして役割と責任範囲の分担の明確化。あとはその成功プロセスを後進に伝えるアワードのような場があれば素敵ですね。周囲の成長も加速するでしょう。 |