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いちしま泰樹
アクセス解析担当 2012-03-30 15:53:21
 問題   ヒント   回答数 
Google検索での検索SSL暗号化が、日本でも2012年3月6日から始まりました。Googleアカウントにログインしているユーザーを対象に、プライバシー保護に伴う検索のセキュリティ強化が目的です。GoogleログインユーザーはSSL接続を介して「検索」をするため、アクセス解析の側面では、ユーザのモチベーションが推測できる検索キーワードが取得できなくなります。Firefoxに組み込まれたGoogle検索もSSL暗号化の予定がある、とのニュースもありました。

この状況の変化に伴い、あなたが関わっているサイトでは、何か分析をする上で対応に変化がありましたか? あるいは今後どのような対応をとらなければいけないと思いますか? どういったサイトなのかやその理由を含めて、社外の人に伝わるように説明してください。

もちろん、分析上の対応としては以前と変わらないという回答でも構いません。
8

 

メンバーの回答一覧 お疲れ様でした!
※講師コメント詳細は冊子に掲載されています。

なるほど
票数
回答 講師コメント
3 大原
GoogleのSSL検索を示すキーワード「not provided」の割合を調査しました。

対象:グループ各サイト
業界:不動産、賃貸業界
期間:3月6日~4月5日と比較期間として2月4日~3月5日

結果
全体の検索トラフィックに対する「not provided」の訪問者の割合は全体の5%~7%でした。
これは検索キーワードの1位~3位という上位になりました。
「not provided」以外のキーワードには大きな変化は見られませんでした。

今後の対応
まず、検索キーワードの分析に支障が出ないか「not provided」の割合を継続的に確認することが必要だと思います。
いまのところ、AdWords広告のキーワードレポートには影響しないので、弊社ではリスティング広告は利用していませんが、検索キーワードに支障が生じたことを想定し、AdWordの運用も視野に入れることも必要ではないでしょうか。

また、今後インターネットでユーザーとどのような関わり方になっていくのか。
検索という手段以外にもソーシャルメディアやその他の手法も視野に入れ、今後の動向に敏感に反応できるようなアンテナを立て、体制を整えていくことも必要ではないかと感じました。
注目 (いちしま泰樹)
血眼になって追いかける必要もありませんが、月1回程度は「不明な検索キーワード」が自然検索流入のどれぐらいを占めているかの把握はしておいていいですね。ただ、不明キーワードが増えて訪問者のモチベーションがわかりにくくなったからといって、それを知るためにGoogle AdWordsへ出稿するというのは少し違うかと思います。予算が贅沢にあるのなら構わないですが(であればいま出稿してもよいですね)、モチベーションの推測はキーワードだけでなくランディングページからも推測することはできます。

1 丸田
私の携わっているあるサイトで調べてみました。

3/6~の1ヶ月における「not provided」のアクセス数
・新規訪問の約5%
・リピート訪問の約10%
・自然検索訪問の3.5%

これについてどう考えるか?
・SSL暗号化比率が100%になる可能性はきわめて低い。どこかで上げ止まるはず
・別の手段でニーズを探る方法はあるはずなので、それを試行錯誤していく


対応

アクセス数の比率が少ないうち*1は「not provided以外の訪問」のみをセグメントわけして分析し、その結果を元にしてサイトを運営する

比率が無視できないほど増えてきたとき*2は、「not providedの訪問」のみでセグメントわけして、全体の流入のなかでどのようなクセをもっているのかを調べる

「not provided以外の訪問」と「not providedの訪問」でセグメントをわけて別々に分析するというのも考えましたが、これだと分析にかかるコストが倍以上になるわりに得るものが少ないように思うので、一定の割合を超えるまでは、分析しないという判断です。

*1,*2についていちしま講師に質問です。
何をもって少ない、多いと判断するかがとても難しいと思うのですが、どのように考えたらよいものでしょうか?
注目 (いちしま泰樹)
特に「not providedの訪問」「それ以外の訪問」とセグメントする必要はないと思います。Google SSL検索経由では検索キーワードがわからないだけで、ランディングページからモチベーションは推測することはできます。「そのページを目指してきた訪問者がどう回遊してコンバージョンに至ったのか(至らなかったのか)」を見ればよいと思います。 不明キーワードの割合やボリュームをどう判断するかですが、これは少し感覚的なものになりますが、「10人に1人」ならまだなんとか現状把握に耐えれるレベルかどうか、「5人に1人」ならどうとらえるか、を判断することになります。わたしとしては、検索流入の「5人に1人」のキーワードが不明なら、これまでと違う視点も必要だろう、と判断すると思います(ケースによりますが)。

0 taka
とくに変化はありません。

まず、検索エンジン利用者が全員goolgeアカウントログインユーザーになるとは、まず考えにくい状況です。となると、検索ワードはある一定数の情報は入ってきます。あとは、過去との推移を見ていけば、現在のビジネスにおいてそれほど影響は無いと思います。例えば、いままでAワードで入ってきた人が100人、Bワードが60人いたとして、そのうちgoogle検索の暗号化により30%の人の情報が取得できなくなっとすれば、それぞれ30%減少し、Aが70人、Bが42人になると考えれば、比率はかわらないので、順位や上昇率を見ていけば、それほど大きく影響することは少ないように思います。

ただ、全員goolgeアカウントにログインしたほか、yahoo!でも取得できないなど、全くワードが取得できなくなれば問題です。
注目 (いちしま泰樹)
はい、サイトによってはGoogle検索SSL化の影響をあまり受けないところもあるでしょうから、その判断で問題ありません。おっしゃるとおり、過去のトレンドから推測は可能ですね。ただ、新しく追加したコンテンツの状況把握の際や、検索エンジン側に大きな変化があった際は、過去のトレンドが参考にならない場合もありますので、違う視点を少しずつ組み合わせるとよいと思います。

0 monmo
■自社サイトを運営(サービスや会社概要の紹介、及び中途採用の促進が目的)
■現状はキーワード不明となる率が若干増えた感覚はありますが、あくまで感覚的。実際の影響はユーザーがビジネスユーザーである場合はログインしない可能性が高く、採用コンテンツが目的の個人ユーザーはログインしている可能性があるのではないかと考えている。
今後については、まだ影響が何処まであるかわからないが、コンバージョンに至る前のユーザーのモチベーションも「詳細ページを見るボタンを押した」などの具体的な行動をもってを測る方法を実施していく必要があるかもしれない。
注目 (いちしま泰樹)
顧客層をイメージして、自社のサイトに影響があるかどうかを推測できますので、現状把握や分析の際にそれを元にしていくという回答でしょうか。よいですね。おっしゃるとおり、モチベーションを測るのは検索キーワードだけではありませんので、いくつか他の要素と組み合わせて見ていけばよいと思います。

0 ANZAI
《回答》
以前と変化がありません。

《理由》
検索SSL暗号化がどの程度認知されており、アクセス解析にどの程度影響を及ぼすか不透明なため、
まだ様子を見ているためです。今後の対策としては、
1)アクセス解析に著しい変化を及ぼした
2)検索SSL暗号化でもアクセス解析を取る手段がある
以下の2つの条件が当てはまった際に、2)の対策を講じる必要があると考えます。
その際、サイト内で「アクセス解析のため、情報を取得させていただきます。アクセス解析以外での目的に使用することは絶対にございません」等の注意書きを記載します。
・・・本音では具体的にどのような対策を取ったらよいか検討がつかず、問題を棚上げにしている状態です。
注目 (いちしま泰樹)
Google SSL検索経由で検索キーワードが不明であることと、回答いただいた「アクセス解析データの取得に関する免責事項」は直接は関係しません。ですので、影響が出る出ないにかかわらず、アクセス解析ツールを導入しているのであれば、その免責事項はサイトに掲載した方がよいです。例えばGoogleアナリティクスの利用規約では、その免責事項の記述がサイト上に必要であるとしています。

0 YN
今のところ、対応に変化はありません。
弊社は出版社で、主にサイトでは商品カタログを掲載しています。
検索キーワードは、これまで半年に一度くらいの頻度で確認していましたが、
主要キーワードは毎回ほぼ同じで、社名か主力商品の名称だったため、
特に積極的に分析はして来ませんでした。

今回の出題をきっかけに考えてみたのですが、新規顧客獲得のためには、やはりどのような経路でアクセスされているのかを注意深く分析することが必要だと思います。
検索キーワードを取得できなくても、リファラーおよび新規ユーザ比率を注意深く参照し、ユーザの行動を分析しなければならないと思いました。
注目 (いちしま泰樹)
はい、それでよいと思います。takaさんに対する回答と同じで、今後検索キーワードの傾向が変わる可能性があるのでそれは把握していかなければいけないですが、他の情報と組み合わせて「どういった訪問があったのか」は把握することができます。その視点で合ってます。

0 フジダイ
2月と比較し、(not provided)が10倍になりました。
とはいえ、訪問数全体の3%程度です。

数値だけではなく、聞き取り調査などでアクセス解析をしたいとは思っていますが、
思っているだけで実現できていない状況です(T_T)
これからもしばらくは、数値を眺めているだけだと思います。
注目 (いちしま泰樹)
サイトのページ上に、一行コメントや5択のフィードバックを受け取る仕組みを設けて、「訪問者が満足したのかどうか」を測ることも可能ですね。ただ、数字や情報を眺めるだけでなく、そこから何かを推測し、改善につなげていくことが大事です。アクセス解析は「測ること、理解すること」も大事ですが、「そこから次のアクションにつなげること」の方がさらに大事です。

0 yf
アクセス解析をしているのは、以下の2点です。
(1)無料で使えるネットサービスのユーザー登録ができるWebサイト
(2)ネットサービスの最新情報や事例記事を公開しているブログメディア

(1)は企業名とネットサービス名が検索キーワードの半分以上を占めており、その割合はほぼ不変のため、キーワード検索の分析結果についてはそれほど注視していませんでした。今後も企業名、サービス名を介したWebサイトへの流入割合がそれほど変化しないと判断し、分析上の対応は特に変わりません。

(2)は、企業名やサービス名以外の検索キーワードが多くあるため、対応が必要だと思いますが、どう対応すべきかはよく分かりません。(2)のブログメディアの目的は、(1)のWebサイトへの流入数を増やすことであり。Googleにログインしていないユーザーの検索キーワードを確認し、企業名やサービス名以外のキーワードから(2)のブログに訪れ、(1)Webサイトに流入した数をつかみ、検索キーワードからブログを介してWebサイトに流入する割合の高いキーワードを見つけた上で、それに準じるコンテンツを作ることに注力するのだと思います。
注目 (いちしま泰樹)
(1)に関しては問題ありません。過去の傾向から大きな変化がないと想定されるのであれば、これまでどおりで構わないでしょう。(2)に関しては、ページをカテゴリー別に分類できるのであれば、自然検索流入のランディングページとしてそれらを分類し、流入や回遊、(1)のサイトへの誘導の状況を見ていく形になります。ページの分類が難しいのであれば、(1)のサイトへ誘導できている各ページと、ランディングページとして流入が大きいページの差分を見て、どのようなコンテンツがうまく誘導できているのかそうでないのかを見ていくことになります。これは別に、Google検索SSL化に伴う対応というものではなく、いまやってもよい内容です。