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カナダの名門大学・マギル大学の研究者が「がんの治療法が1800年代に発見されていたが、製薬業界によって秘密にされてきた」という動画をYouTubeで公開し、この動画がFacebookとTwitterで拡散され700万回以上も再生されたそうです。
この動画、実はすべて嘘の情報であり、大学側は動画が始まってから40秒後には種明かしをしており、動画の最後には「疑いをもちましょう。問いかけをしましょう」という真のメッセージが流れます。
医療に関するエセ科学情報がネットには多くあり、その情報は命に関わることでもあることから、大学はこのような動画を作って観た人にエセ科学の動画を鵜呑みにしないよう、その危険性を訴えることを目的として作ったそうです。
通常大学が公開している動画では700回くらいしか再生されていないのに、なせここまで拡散され多くの人が見たのか?
その理由は、エセ科学や陰謀説の動画を真似て制作し、パロディ動画にしたことにあります。
「そこに示したすべての手がかりは、どれほど簡単に根拠のない主張ができるのかを示しています。こうした動画でいかに簡単に嘘を広められるのか、ということもです。そして、たくさんの人が嘘に気づかないことも示しています」と、ジェリーは言う。「注意していないと、簡単に嘘を信じてしまうのです」
日本でも医療系の情報に対して話題になっていますが、手法を逆手にとって気づきを与える、というのはおもしろい試みですね。