Googleのhttpsサイト優遇で考えられる怪しげなSEO営業と間違った対策 FavoriteLoadingあとで読む

: 森野 誠之

Google ウェブマスター向け公式ブログ: HTTPS をランキング シグナルに使用します
googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2014/08/https-as-ranking-signal.html
HTTPからHTTPSへの移行で出てきた質問に回答 | 海外SEO情報ブログ
www.suzukikenichi.com/blog/john-mueller-answers-questions-about-https-migration/
Google HTTPS暗号化サイトの検索順位優遇発表。Googleの意図とは? | hinishi.com
hinishi.com/google-favoring-ssl/
SSLがSEOに効くようになるのでmeta referrerのブラウザ対応状況を調べた | nanapi TechBlog
nanapi.co.jp/blog/2014/08/13/meta-referrer-browser-support/

いきなり発表されました。
詳細は4つの記事を読んでください。

Web担当者としてはhttps優遇にどう対応するのか?ではなくて、これに便乗した怪しげなSEO営業に騙されないことと、中途半端な知識で間違った対策をしてしまわないことが大切です。

今回の発表に限らず大きな動きがあると営業電話がかかってきたり焦って間違った対策をしてしまうことがよくあります。
最近のアクセス解析関連ではユニバーサルアナリティクスやGoogleタグマネージャー対応でしょうか。
すぐにやらなくてもいいのに「Googleから発表があった」だけで何かと提案してくる人がいますが、
ちゃんと実際のサイトの状況や自社の状況を見て判断しないといけませんよね。

×:急いでhttpsサイトへの引っ越しをしましょう

これが一番考えられる営業電話です。
上に書いたように「Googleから発表があった」、「httpより優遇される」、「今がチャンス」、などの言葉を使ってくることが想定されます。
ここだけ聞くとすぐにやらないといけないように思いますが公式ブログにはこう書かれています。

このランキングの変更は、グローバルでクエリの 1% 未満にしか影響しませんが、これから長い期間をかけて強化していきます。
全体的に見ると、このシグナルは良質なコンテンツであるといった、その他のシグナルほどウェイトは大きくありません。
HTTPS は、優れたユーザー エクスペリエンスを生み出す多くの要素のうちの 1 つです。

劇的に変わるのではなくて徐々に強化していくとのことなのですぐに対応する必要はありません。
また、httpsにするにしても費用が掛かりますのでそこも気にしておきましょう。

主にかかってくる費用は以下の4つ
・SSL証明書の費用
・サーバが独自SSLに対応していない場合のサーバ移転費用
・http→httpsへのリダイレクト作業費用
・HTMLの記述の修正費用

これに加えてスマホサイトもある場合はより作業が困難になってきますので、かなり慎重にならないといけません。
「独自SSLを取ってリダイレクトすればすぐに終わりますから」とか言われたら要注意です。

自分以外の人が電話に出た時、自分以外の人がどこかから聞いた時などは危険ですので、日頃から社内の人たちと何気ない会話をしておいて、
知らないうちに変わっていたことがないようにしてください。

×:ライバルサイトがhttpsに対応していますからあなたのサイトも

「ライバルサイトがhttpsに対応しましたので急いで対応しましょう」と言われても落ち着いて対応してください。

ライバルサイトが全てhttpsに対応すればひょっとしたら順位が落ちてくるかも知れませんがまずないでしょう。
また、既にSEO会社と契約している時にもこう言われる可能性もありますが、
目に見えて順位が落ちた時は別の要因でしょうから、そこをちゃんと調べてもらうようにしてください。

「ライバルサイト」に過剰に反応する人って意外と多いですが、そこを見る前に「自分のところはちゃんとやっているのか?」を気にすることからです

何をしたらいいのかわからない人はこれを読んでみてください。

検索エンジン最適化スターターガイド
static.googleusercontent.com/media/www.google.com/ja//intl/ja/webmasters/docs/search-engine-optimization-starter-guide-ja.pdf

×:共用SSLがあるからそこに移動しましょう

こんなことはないと思いますがひょっとしたらあるかも知れませんので気にしておいてください。
共用SSLにすれば証明書などの費用が掛かってきませんのでお手軽感がありますが、「自分のドメインではない」のでやってはいけません。

共用SSLを使っている場合はサイト規模も小さく、Webサイト自体にかける予算もそれほど大きくないはずです。
限られた予算をどこに書けるかを考えていくと、ここの優先度は低いはずですのでやるべきことから進めていって余裕が出てこれば独自のSSLで対応しましょう。

また、何でもかんでもSSLにすることがGoogleのやりたいことではありません。

Google は、Google のサービスだけにとどまらず、より広い範囲でインターネットを安全に利用できるように取り組んでいます。
そこで大きな割合を占めているのは、ユーザーが Google から安全なサイトにアクセスできるようにすることです。
たとえば、Google ではウェブマスター向けにハッキングの対策や修正方法について詳しい情報を提供するサイトを作成しました。

ということです。

ハッキングされたサイトに関するウェブマスター ヘルプ Google
www.google.com/webmasters/hacked/?hl=ja
も発表していますしユーザーが安全にアクセスできるようにするための一つとしてSSL対応のサイトにするということですね。

まとめ

過去にもGoogleがレスポンシブウェブデザインを推奨しているというニュースもありましたよね。
今回もそれと同じようなものだと考えておけばいいと思います。

ただし、将来的にはレスポンシブウェブデザインの方が何かと楽ですしhttpsにした方が良いでしょうから、
1,2年先にこういった対応をすることを考えて毎月数万円で良いので費用を積み立てておくと良いと思います。

Webサイトに関するもので今すぐにお金が必要になることってあまりないですからね。

あとがき

子供に妖怪ウォッチのゲームでアイテム集めをさせられています。

昔からこういった作業は好きだったのであまり苦にならず。

利害が一致した良い関係になってます(笑)。

森野 誠之
この記事を書いた人: 森野 誠之

運営堂 代表/愛知大学非常勤講師
お膝元である愛知県を中心に地方のWEB運用を熟知し、主に中小企業を中心としてGoogleアナリティクスを利用したサイトの分析、改善提案やリスティング広告を用いた集客改善など、サイト運営の手伝いを行なっている。最新情報を抑えながら地方かつ中小企業向けのノウハウをわかりやすく説明できる数少ない人物。
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