[アンケートplus版]トップリーダーが語る!この職業を選んだ理由と、若手に伝えたいこと -鳴海拓也さん- FavoriteLoadingあとで読む

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ウェブ業界を目指している方、若手ウェブ担当者の方は必見!今回は特別アンケートを実施して、トップリーダーたちの“これまで”と、“これから”を聞いてきました。トップリーダーがウェブ業界を目指したきっかけや、今注目のサービスについても言及!リスティング広告の実務担当の鳴海拓也さんのアンケートplus版をお届けします。

憧れのトップリーダーたちも、みんな昔は子ども。「どこでその職業に就こうと思ったんだろう?」「キッカケは何だったのかな?」と、気になったことはありませんか?
ウェブ業界を目指している方や、若手の方は特に必見!皆さん、ぜひご一読ください!

※この記事は鳴海さんにご協力いただきアンケートをより深掘りしたものです。

【リスティング広告の実務担当】鳴海拓也さんの回答

子どものころに憧れていた職業は?
プロ野球選手です。
ウェブ業界に興味を持ったきっかけは?
カッコ良く見えた(2005年頃はそう見えた)からです。
いまの仕事に就くまでの道のりは?
20代でアフィリエイトをやっていましたが、Google AdWordsで集客すると売れると聞いて、やってみたら本当に売れたのがトリガーで、そこからGoogle AdWordsをもっと勉強したいと思って就職しました。
仕事のやりがい・楽しい部分を教えてください。
やりがいはクライアントの期待に応えられた時。難易度が高ければ高いほど達成した時の充足感は高いです。
仕事で難しいと感じる部分を教えてください。
数字で結果を判断されることが多いのですが、全てを数字で可視化できる訳でもないので、そう行った葛藤と戦いながら結果を出し続けることが必要な仕事で、プレッシャーも多いですし厳しい世界だと思います。その分の得られるものも大きいですが。
ウェブの世界に入ったときと現在で、考え方ややっていることに変化はありましたか?
考え方もやっていることも変わっていますが、書ききれないですかね、、、。
>そこを何とか…エピソードなども交えてお聞きできると嬉しいです(笑)(編集部)
広告業界1年目の頃は広告はテクニックを駆使すればどんなものでも売れると思っていました。実際は3C分析で差別的優位点が無ければ誰も買いません。
テクニックどうこうよりも良い商品やサービスであることの本質が重要だという考え方になっています。当時は初心者によくありがちな幻想を見ている部分もあったんでしょうね(笑)。
もう1つ考え方が変わったのが、ファネルをフルファネルで見るようになったことです。広告業界に入りたての頃はリスティング広告を専門でやっていたので、CPAだけで広告の世界を考えていました。
CPAだけで考えると、リスティング広告は最強の広告媒体ですがそれはファネルの下の方だから当たり前です。下のファネルで検索されるきっかけになったのは何だろうと考えるとリスティング広告以外の媒体(テレビCMや交通広告、新聞、雑誌、SNSなど)がきっかけだったりするので、リスティング以外の媒体が効果がないとは言えないはずです。
最初の頃はそれをあまり意識していなかったですが、今はフルファネルで広告設計を考えています。
それに関連して考え方が変わったのはKPIの考え方です。リスティング広告は主にCPAをチェックして費用対効果が良いのか悪いのかを判断しますが、そういった判断方法は広告全てにおいて通用しないということです。
ファネルの上部か下部かで広告の役割は変わってきますので、KPIもそれに応じて変える必要があります。広告業界に入りたての頃はその意識がありませんでしたが、今は狙ったターゲットがどの辺りのファネルの人たちなのかを意識してKPIを設定しています。
私が広告の業界に入ったのはTwitterやFacebookがまだ登場していないYahoo!検索とGoogle検索が全盛の時代で、検索連動型広告さえ広告を運用していればウェブ広告はだいたい良い結果が出ていた時代でした。
そうした時代背景もあってCPA重視の考え方が身についていったと思いますが、今はTwitterやFacebookなども存在感が大きくなる中で検索エンジンだけの対策では以前のような結果は得られなくなってきているのが現在だと思います。そうした時代の変化も考え方が変わった1つの要因だとは思います。
あと、これから考え方が変わりそうなのがAmazonの存在です。Amazonも検索連動型広告を初めています。Google検索と何が違うかというと訪問者の購買意欲が全然違うということです。Google検索は何か調べる目的で利用することが多い媒体なので、購買意向が高いユーザーはそれほど多くはありませんが、AmazonはECサイトなので、訪問してきている時点で何かを買う目的で来ています。
そのため購買意向が高いユーザーがかなり多いです。そして、そのAmazonの購買データを使ったディスプレイ広告もスタートしています。Amazonのディスプレイ広告は大抵の場合、Amazonの商品詳細ページへ広告のリンクを設定しますが、その広告効果が圧倒的に自社サイトへの広告をするより効果が高いです。
その理由はAmazonのエコシステムにあるのですが、詳細は書いてしまうと長くなってしまうので割愛します。Amazonへ出店した方が売上が上がり利益が出てくるのであれば、自社サイトの存在意義が薄くなってくるかなと思っています。このあたりも直近3年くらいは考え方の変化のポイントになりそうです。
EC系で行くとAmazonと双璧を成す楽天がありますが、楽天も広告事業は大きく動いています。米グーグルの日本法人代表の有馬氏が楽天データマーケティング社社長になってから、変化し続けているので、これからの動向も注目しています。こちらも考え方の変化のポイントになりそうです。 trend.nikkeibp.co.jp/atcl/contents/casestudy/00012/00052/
いま注目しているサービス・人・企業は?
関わっている企業や人は全て注目しています。
10年後の自分はどうなっていると思いますか?
10年後はウェブかウェブじゃないかはあまり関係なくなって来ると思うので、ウェブマーケターからマーケターになっていると思います。
ウェブ業界を目指す方へ、一言アドバイスをお願いします!
ウェブ業界にも様々な職種がありますが、スペシャリストになりたいのかジェネラリストになりたいのかをよく考えて目指したほうが良いと思います。点と点が線で繋がるようなキャリアを設計できると良いのではないかと思います。

鳴海拓也さんプロフィール

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この記事を書いた人: 事務局

「ムダな情報で頭脳を消耗することなく考える時間を確保する」
ウェブのノウハウだけに限らず、広告やマーケティング全般の知識、時には組織論や時事に至るまで、最先端や未来予測などみなさんにとって本当に必要な情報だけをお届けします。