今回は、キャンプ場のドローン空撮と取材、キャンパーインタビュー記事を始め、キャンプ用品やキャンプ入門などに至るまで、キャンプに関する「おもちゃ箱」の様な魅力溢れる総合情報サイト、『Campism』を運営する酒井さんにお話を伺います。
酒井さんのプロフィール
大学卒業後、経営コンサルティング会社に就職し、フランチャイズ全国展開の支援を行う。
その後、当時の先輩と起業し、営業代行、営業コンサルティング会社を設立。しばらくして、フリーになり、美容、免疫商材のマーケット開拓事業に携わる。
2016年 歯科医院コンサルティング、営業コンサルティング、採用支援を行うと同時に、並行して立ち上げたアウトドア総合情報サイト『キャンプイズム』を現在展開している。
「キャンプ場 ドローン」「キャンプ場 空撮」でGoogle検索順位 1位(2017年3月時点)。
■キャンプ場ドローン空撮、キャンプスタイル、キャンプ用品|『Campism(キャンプイズム)』
www.campism.jp/
Campism(キャンプイズム)Facebookページ
「キャンプから日本を元気にする!」
キャンプ場で暗くなっている人は見たことがありません。キャンプ初心者でも、ベテランキャンパーでも、皆思い思いにキャンプを楽しんでいます。
これは日々の忙しい現代社会において、多くの人に癒しと、どこかしら懐かしさを提供する環境がキャンプにあるからだと思います。
キャンプにくれば皆元気になれる!それが分かったからには、キャンプの良さをどんどん広めてキャンプ人口を増やし、最終的に日本に元気を与えることにつなげる!
というサイト( *´艸`)
– 2015.6.29 Facebookへの最初の投稿
そのメッセージからは、酒井さんの『Campism』に込められた情熱が、ストレートに伝わってきます。
キャンプ場 ドローン空撮、キャンプスタイル、キャンプ用品|Campism(キャンプイズム)
自らがキャンパーだからこそ作り上げることができた
– 『Campism』ができるまで
ドローンを始めたきっかけは何だったのですか?
もともと、キャンプが好きだったので、この分野のサイトを作っていたんですが、現実感…リアルな空気感が欲しくて。写真以上にアピールができる動画を用いることでとにかく感動できるメディアにしたいと思っていたのが、一番の理由です。
自分自身がキャンパーとしてキャンプに行くにも、新しいキャンプ場を開拓するのには情報が少ないのです。
ポータルサイト自体が掲載料目的で運営されている情報サイトが多いので、本当にキャンパーさんが必要としている情報が少ない気がしていました。キャンプ場のことを調べるのは、結構面倒なんですよね。
実際行ってみないとわからない事もたくさんあります。景色や雰囲気などもそうです。
「この実際の景色と同じレベルか、それ以上の情報が確認できるサイトがあれば良いよなー!」と思い、作ることにしたのです。
その少し前くらいから、趣味で「キャンプ情報サイト」を作っていたのですが、他にない様々な情報を盛り込んだ、充実したサイトにしたいという想いがありました。そのためにも、キャンプ場のオーナーさんたちとコミュニケーションを取っておきたかったんですね。
キャンプ場の情報を無断で掲載することは嫌だったので、全国のキャンプ場に「写真撮影に伺ってよいか」のメールをしていきました。とはいっても、メールアドレスを見つけられたところだけで、当時はそれすらも非常に少ないものでしたが。
シーズンオフだったのもあり、日本全国のキャンプ場:3000件のなかで、30〜40ヶ所程度しか返信をいただくことはできませんでした。もちろん、いただいたキャンプ場からは掲載することに反対はされず、とても喜ばれたんですよね。この時点では、まだドローンは使用するアイデアはなく、普通の一眼レフカメラを使った撮影のイメージでした。
そんな折に、山梨県の「ウエストリバーオートキャンプ場」の河西さんという方と出会いました。これが、大きな転換のポイントとなりました。
「ウエストリバーオートキャンプ場」
返信をくださったオーナーさんのうちの一人でした。当時、本当に偶然に、河西さんのキャンプ場の近くを通った際に寄らせていただいたのですが、そこで色々と「キャンプ場を利用する側の悩み」と「利用される側の悩み」を確認できる時間がとれたのです。
直接河西さんとお話をしているうちに、この内容を残さないのはもったいないことだなと考え、「せっかくなので、このキャンプ場の魅力と、河西さんの想いを記事にしても良いですか?」とお願いしてみました。
河西さんの快諾を得て、夢中で徹底的に情報量が多いページを作りました。そして出来上がったページを見て、凄く喜んでくださったんですよ。
それから、この業界でどういうメディアを作ったら喜ばれるのか、考えるようになりました。
「感動できる」「しっかりとした情報を提供する」メディアを作りたいという想いから、「ありのままを伝える最適な映像記録」の手段として、『ドローン空撮』の発想につながりました。
特殊な撮影技術も必要ですし、代行会社に依頼すると30万円程度撮影費用が掛かります。
ですが、河西さんに聞いたところ、「酒井さん、チャレンジしようよ!空撮なんて聞いたこともないし、この景色を撮影してくれるのならぜひ!」と言われて。
その言葉に背中を押されるように、翌年、思い切ってプロ撮影用のドローンを導入しました。丁度、脱サラをするタイミングでもありましたし、人生かけて勝負に臨もうと考えたのです。
河西さんという方に、出会えていなかったら、始まっていなかったんですね。本当に偶然の巡り合わせが、大切なきっかけになりました。
最初の切り出し(空撮)で、まさかのドローン墜落…
実は記念すべき1件目の「ウエストリバーオートキャンプ場」の撮影で、いきなりドローンを墜落させてしまう、ということを経験しました。
川の上流が滝になっていたんですが、「滝の前で上昇したらかっこ良いな!」と思い、滝の手前からゆっくりドローンを上昇させてみました。その瞬間、乱気流に巻き込まれ、一瞬で墜落…。本当に、一瞬の出来事で、機材がドボンです。
墜落したのは、南アルプスの清流。水が透き通って、川底が見えるのです。川底にひっくり返って沈んでいるドローンが、一点の曇りなく「はっきり」と見えました(笑)。川に飛び込んで回収しましたが、水没は1発お釈迦になります。いかなる備えも、結局、自然の脅威には勝てないと改めて実感です(笑)。
「起きたことは変えられない」頭では分かっていても、なかなか切り替えられなかったですね。ですが、墜落する時までの映像は残っていたので、動画は出来上がりました。
一度このビジネスをやると決めたからには、ドローンが墜落しても、諦めずにチャレンジしたかったので。
必ずこの投資は返すと決めましたね。
まとめ
人を動かす原動力は、もちろん人それぞれ違います。河西さんとの出会いをきっかけに「ドローン空撮」を始められた酒井さんですが、最初からアクシデントに見舞われたことで、ビジネスへの覚悟がついたんですね。
キャンプイズムサイト内だけではく、YouTubeのCampism ChannelやCampism(キャンプイズム)Facebookページでドローン空撮をしたキャンプ場の数々を見ることができます。
すてきな撮影ばかりのように見えますが、紆余曲折も実はありました。それはまた後編に記載します。
そして次回は、その酒井さんが「ドローン空撮」で気をつけているテクニック(技術)面のお話をインタビューしました。皆さんのサイトでドローン空撮を取り入れる際にも参考になるお話です。お楽しみに♪
【プレミアム】ドローン空撮でキャンプ場予約に差別化とインパクトを。『Campism(キャンプイズム)』酒井さんインタビュー(2)につづく
連載2回目以降はプレミアムメンバーの方のみがお読みいただけます。
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