※この記事は2023年1月1日ウェブ通メルマガで配信した内容を若干変更して掲載しています。
丸山です。
新年おめでとうございます。
去年の総括と今年2023年
久々のメルマガで「総括」ってなんだよって話ですが。
まず直近の私は、先週末は東京でISMに登壇したり。
▼ISM LT 祭り 2022 開催レポート
ismhub.com/entry/2022/12/25/082343
今年でデータが削除されるGoogleアナリティクスのデータをバックアップするソフトウェアを作ったりしてます。
ツール名は「Google Analytics Data Backup By QA」。
提供中のQAアナリティクスはWordPressプラグインですが、「Google Analytics Data Backup By QA」はWordPress以外のサイトのGAデータもバックアップ可能です。
2023年7月1日のユニバーサルアナリティクス停止前に大切なデータを安全に移行しバックアップできます。
ただ数字としてバックアップするだけでなく、BIツールを使ってのデータ加工は不要。
移行したデータはユニバーサルアナリティクスより使いやすいと評判のQAビュー画面でいつでも自由に閲覧OKです。
▼Google Analytics Data Backup by QA(グーグルアナリティクスバックアップbyQA)
ga-backup.com/
去年一年は、こんな感じでGA停止にともなう「アクセス解析ツールに振り回されていない?」がテーマで。
ISMのLTを聞いてくれた人からは、こんな感想が。
- 脳死でGA使ってたので、新しい視点でした。
- これは素晴らしい!!ユーザー行動の定義に悩んでいるのだが、そのヒントが満載でした。
- 「全録」「イニシアチブなかったんじゃない。ツール使わされてる」←記憶に残ったワードです。
「ツール選択にイニシアチブをもてば、実はアクセス解析は簡単かもよ」というのが本当にお伝えしたいことなんですよね。
私が感じているこれから数年のアクセス解析ツールのトレンドと2023年アクセス解析ツール展望について以下記事にまとめています。
▼2023年アクセス解析ツール業界の展望 – アクセス解析&ヒートマップ QAアナリティクス
quarka.org/analytics-tools-outlook-2023/
ということで去年は、こんな感じでGAの終了と組織に向き合ったバタバタの年で、とにかく忙しかったです。
なんといっても新しい概念とツールの提唱だし、やることが多すぎ、書き物でも新機能開発のドキュメントも作らねばならず、依頼されている原稿も書くことができない。
文字通り心を失うと書いて「忙」。ついでに心を亡くすには「忘れる」もあるんですよね。恐ろしや。
とはいえGAの終了は今年7/1なので、このまま行くと今年の方が忙しそうですが、、
まぁサッカーW杯じゃないですけど、人生で頑張るところってそんなに回数があるわけでもないので、なんとか根性出したいと思っています。
その勢いで2月に人生初バンコク行ってきます。
▼これ
WordCamp Asia 2023
asia.wordcamp.org/2023/
AI元年
去年を振り返ると、戦争やら冬期オリンピックやら、先日のワールドカップやらいろいろあったわけですが。
私達ウェブの仕事に関係するところだと「AI元年」というのがぴったりな年だと感じています。
たとえば、あびるさんのブログでこんな記事が。
▼ChatGPTに人間の悩みを相談して、一般人の回答と比べてみたら絶望した件
note.com/abiruy/n/n1ce61691a18a
AIの回答が人間を超えているんですよね。
落合陽一氏によると、再来年の2025年にはAIが人間を超えるそうです。
いわゆるシンギュラリティですが、当初イメージされた人間的思考をするロボットはまだ先で。
どうやら直近では、24時間働き知的労働や生産を行ってしまう、いわゆる格安の知的生産工場。
たとえば市場調査とかもAIがさっとやってしまうし、仮にダメな回答が出ても、ずっと働かせれば、いつか凄い回答を出してくれる。
そうなると検索クエリの大半を占める「知りたい」の意味も変わってきて、そりゃGoogleも焦るわけです。
▼グーグルが方針変更、ChatGPTに対抗へ…ピチャイCEOが新しいAI製品の開発を指示
www.businessinsider.jp/post-263637
これからは音楽やイラストなど、多くの「静的コンテンツ」はもうAIが生産してしまいます。
数千円で文句も言わずに働くゴーストライターを雇うようなもので、まさに18世紀の産業革命で起こったことが再び来る気がします。
思ったよりも早く。あと二年くらいで。
AIの著作権的な問題は解決するのか?
これは、既に海外の人はあまり気にしていないですし、いつしか誰も気にならなくなると想定しています。
そういうのを気にしておとなしくなったテレビが、最初は無法地帯だったYouTubeに持って行かれたように、面白いコンテンツがあればそこに人は流れてしまいますので。
なのでAIが浸食するのは時間の問題。
その点、先ほどのGoogleの記事の中で「AIはまだ信頼に足る回答を出せない」というGoogleの(正しい)見解があるのが少し気になります。
以前のメルマガでも少し触れましたが、私の中で最近のGoogleの動きで気になっているのは「正しさ」に対する取組みで。
そこにこだわると、いつしか公共機関のようになってしまい、人間がお金で求めるものとはずれてしまうのではないかと。
Googleの動きのまずさが気になっています。
未来はどうなるのか?
AI元年が来たということで、このメルマガっぽく未来予測を書こうかと思ったのですが、それは5年前に書いていて、今も変わっていないのでした。
ということで、もしご興味があればこっちを読んでもらって。
▼【プレミアム】第2回AI・人工知能 EXPOレポート
webtan-tsushin.com/aiexpo2018-03
webtan-tsushin.com/aiexpo2018-04
後者の冒頭にありますが、改めて今年2023年は
「テクノロジーをうまく活用して自分の業務を効率化し、時間を生み出すこと」
「新しいテクノロジーに慣れること(実感すること)」
「AIとは何かを知り、サービスに応用できる想像力をつけること」
がテーマだと思います。
現在、私はCopilotというAIにプログラムを書いてもらっていますが、まぁ便利です。
おそらく2年後には数十倍早くなっているはずで、使う使わないで大きな差が生まれるでしょう。恐ろしや。
丸山は今年何をする予定?
私の今年は冒頭のように「2023年にGAが停止する」という世界的イベントに向き合おうと思っていまして。
AI元年がきたように、ウェブ解析も実は今年が元年で、適当に対処した人と、そうじゃない人で、大きく分岐すると思います。
その中で、どこまで目指すモノに近づくことができるのか。
「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」
岸田総理が引用していたので、より有名になったことわざですが、これを本当に実感していまして。
一人でやれることには限界があるので、今年はいかに同じ想いをもった人と共闘し、組織的なことも整備できるか、チャレンジだと思っています。
さらに今年からはこの「みんな」の中に「AI」が入ってくるのは間違いなく。
例えば一人でもAIを使って生産性を向上させると、とんでもなく遠くにいけることも増えてくると。
本当にトライアンドエラーを繰り返しながらですけど、走りながら、学びながら、頑張っていきたいと考えています。
そもそも私がQAを作っているのは、データやAI分野でも総合力で勝負すれば日本人が海外勢にも勝負できるということをやってみたいからで、総合力で勝てなければ意味が無い。
そういう「勝つ」という視点では、今年は私の人に甘い気質が裏目にでたことも多かったと感じており、今年は自分や他人に対してもっと厳しさと覚悟をもって、「勝つ」に取り組んでいきたいと思っています。
ということで今年は勝負の年ですので、どうしてもメルマガの内容も偏ってしまうと思いますが、たとえば海外に行った話とか、生身の自分が感じた内容をこのメルマガではお伝えしたいなと思っています。
本年もよろしくお願いします。
編集後記
今年は「アクセス解析元年」という1テーマに集中しようと思っていますので、なんか初心表明みたいな内容になったのですが、ちょっと違う感じでいうと。
何回かメルマガに登場している私の友人は、自己資金上場を達成した後、宮崎でコワーキングスペースを運営したりしています。
▼脱・東京至上主義。宮崎・青島をもっと面白い場所に
20do.jp/022/
↓彼のメッセージはこんな感じ。
今、時代はピンチとチャンスが同時にきている状態です。
これは、若い人たちにとっては重要なこと。ピンチの影響を受けずに、チャンスを最大限生かすためには、東京への憧れに固執しないことが大事なのではないかなと思います。
まぁ難しいこと考えるまでもなく、やっぱり自然は多様で面白いですからね。私も宮崎がとても楽しかったですし、先日実家の新潟に戻ったのですが、とても刺激的でした。
生前P.F.ドラッカーは、未来の経済競争が激しくなる中で、人はニ拠点生活(物理的or精神的)のようなものを求めるようになると予言しましたが。
私も、なんとなくそんな感じで、勝負の中でも、うまくバランスをとっていきたいなぁと思っています。