【プレミアム】イメージに合った画像素材を探すときに気をつけておきたいこと FavoriteLoadingあとで読む

: 事務局
画像素材を効率よく探したい方へ。イメージに合った画像素材を探すときに気をつけておきたい著作権や、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスなどについてまとめます。

Googleはウェブ検索だけでなく、画像においてもユーザーにとって最適な検索結果を表示しています。

画像を利用できないときにテキスト情報を表示させるため、画像に使われるimgタグのalt属性に画像の説明を入れることはもちろんのこと、画像のそばにタイトルやキャプションなどを記載することもGoogleは推奨しています 。
そして、Googleはコンテンツに含まれる文章だけでなく画像がオリジナルであるかどうかも識別しており、画像SEOも最近よく言われていることから、フリー画像を加工してオリジナル画像を制作しているウェブ担当者の方も多いと思います。

▼参考:画像 – Search Console ヘルプ
support.google.com/webmasters/answer/114016?hl=ja

ダウンロードした画像をそのままサイトに掲載したり、オリジナル画像を制作するためにその画像を加工したりしていると思いますが、利用する前にちゃんと利用規約を読んで理解していますか?

今回は、イメージに合った画像素材を探すとき、画像を配布しているサイトでよく目にする「著作権」や「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」など、気をつけておきたいことをまとめます。

画像素材探しで気をつけておきたいことその1:著作権

著作権とは、知的財産権のひとつであり、著作権法で定められているものです。
著作権法において著作物とは、思想または感情を創作的に表現したもので、文芸・学術・美術または音楽の範囲に属するものを指しています。

▼参考:著作物について | 文化庁
www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu.html

イラスト・写真などの画像や、サイトに掲載された文章、小説、音楽、コンピュータプログラムなどが著作物に該当します。

著作権は申請などの手続きが要らず、創作した時点で自動的に発生します。著作者の生存年間および死後50年間保護され、著作物を利用するときには著作権者の許諾などが必要です。

(※2018年2月10日現在、著作権の保護期間は作者の死後70年に延長となる可能性があります。TPP11の合意で一旦凍結されていましたが、政府は欧米の多くの国に合わせた保護期間の延長を含む著作権法の改正案を提出する予定です。)

おそらくウェブ担当者のみなさんは、「他人が書いた文章には著作権があるからコピペをしてはダメ。引用するときにはその部分がはっきりと分かるよう出典元を明示する」ということはご存じだと思います。

画像の著作権に関してはどうでしょうか?
フリー画像であれば、出典元を書いてリンクしておけばOK、サイズ変更やトリミングはOK、と思っていませんか?

画像素材を探していると「フリー画像」や「フリー素材」、「著作権フリー」など「フリー」という言葉を多く見かけます。
この「フリー」は無料の画像素材がダウンロードできる、という意味で使われていて、著作権は放棄されていない場合が多いです。
もしくは、著作権がすでになんらかの理由により消滅している、パブリックドメイン の状態にある画像を指していることもあります。パブリックドメインについては「画像素材探しで気をつけておきたいことその3:PDとCC0」で説明しています。

どういう条件でその画像を使っていいのかは、イラスト・写真など画像素材ダウンロードサイトの利用規約に書かれています。

  • 著作権がどうなっているのか?
  • 利用許諾の連絡は必要なのか?
  • 画像を加工・改変をしてもよいのか?
  • クレジット表記は必要なのか?
  • 商用利用が可能か?
  • 無料で使える範囲や有料への切り替えなどがあるのか?

など。

無料の画像素材の場合は、特に注意して利用規約を読むようにしましょう。
また利用規約だけでなく、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用している取り決めをマークでわかりやすく明示しているサイトもあります。

画像素材探しで気をつけておきたいことその2:クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは、作品を創作した人が著作権を保持して作品を自由に流通させられるようにするためのツールです。

日本ではクリエイティブ・コモンズ・ジャパンが、日本の著作権法に沿った形で情報を提供しています。

▼参考:クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
creativecommons.jp/

自分で作った画像を配布するとき、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを使いたい場合、事前に登録や申請をする必要はありません。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのマークの意味が分からないと、画像を使うことに躊躇してしまう場合がありますよね。
マークについて簡単に説明します。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスには種類が4つあり、これを組み合わせて利用します。組み合わせは6種類あります。

表示(BY)
作品を作った人の氏名や作品タイトルなどを表示すること。
著作権表示(© 名前 発行年)やURLなど、表示内容の指定がある場合あり。
CC BY 4.0
作品を作った人の氏名や作品タイトルなどを表示すれば、改変・営利目的での二次利用も可能。

非営利(NC)
営利目的での利用不可。
(円マーク、ドルマーク、ユーロマークあり)

CC BY-NC 4.0
作品を作った人の氏名や作品タイトルなどを表示し、営利目的でなれば改変・再配布できる。
改変禁止(ND)
加工などの改変は禁止。サイズ変更、トリミングも禁止。
CC BY-ND 4.0
作品を作った人の氏名や作品タイトルなどを表示して、元の作品を改変しなければ営利目的での利用が可能。
継承(SA)
元の作品と同じCCライセンスを継承。
CC BY-SA 4.0
改変した場合には元の作品と同じCCライセンスで公開し、原作者の氏名や作品タイトルなどを表示すれば、営利目的での利用も可能。

 

あとの2つは、ライセンスが3つある組み合わせです。
CC BY-NC-SA 4.0(表示-非営利-継承)CC BY-NC-ND 4.0(表示-非営利-改変禁止)があります。

円マークなど通貨マークが入っていると営利目的不可です。
何が営利目的に相当するのか、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンは明確に定義していません。
利用が営利なのか、非営利なのかに迷う場合には、この通貨マークが入っていない素材を選ぶほうがいいと思います。
どうしてもその画像素材を利用したい場合には、著作権者に連絡をとって許諾を得るようにしましょう。

画像素材探しで気をつけておきたいことその3:PDとCC0

「著作権」の説明のところで少し触れましたが、著作権がすでになんらかの理由により消滅している著作物を「パブリックドメイン(PD)」といいます。

パブリックドメインの画像は、商用利用OK、改変OK、再配布OK、クレジット表記不要ですが、著作者人格権は残っています。著作者を中傷するような表現はやめておきましょう。

CC0とは、クリエイティブ・コモンズが提供するツールです。
著作権者が、自分の作品を「パブリックドメインで、著作権法の制約を受けず世の中に提供したい」という場合に使われます。

画像素材探しで気をつけておきたいことその4:ネットで拾った画像

Google画像検索をすると、イメージに合った画像が見つかりやすいですよね。
「イメージに合っているし、加工すればバレないんじゃない?」とネットで拾った画像を使っていませんか?

それ、著作権違反です。

イラストを書いた人、写真を撮影した人、画像を制作した人、それぞれに著作権があります。ネットにアップしているからといって、著作権を放棄しているとは限りません。
どうしても利用したい場合には、その画像をアップしている人に連絡をとり、使ってもよいか、利用目的(商用利用、個人利用、サイト掲載有無、加工可否など)を説明して聞いてみましょう。

ウェブ通事務局スタッフも、運用しているサイトで掲載していい画像か判断がつかないときには連絡をとって聞いています。
「リンクを張ってくれたらOK」「お金ください」「ダメです」など返答はさまざまですが、「使っていいですよ」と言ってくださる方や、Twitterなどで該当ページをシェアしてくださる方もいます。

画像素材を使ってもいいか気になるときには、著作権者に連絡をするほうが間違いなくいいですね。

安心して使える画像素材がダウンロードできるおすすめサイト

安心して使える画像素材を探すなら、有料素材がやっぱり一番です。
有料素材であれば、著作権だけでなく肖像権(※肖像権に関してはフォトディレクション担当・鍋坂さんのコラムをご覧ください)もクリアしていますので安心して使えます。

ここでは無料で使える画像素材がダウンロードできるおすすめサイトをいくつかピックアップします。

Pixabay
・CC0
・商用利用可能
・クレジット表記不要
・改変OK
・使用許諾不要
ぱくたそ
・商用利用可能
・改変OK
・使用許諾不要
・アダルトサイトや公序良俗に反する利用不可
・モデルの評価を著しく下げる利用は制限
・二次利用、販売等は事前に許諾、クレジット表記が必要な場合あり
足成
・アマチュアカメラマン撮影
・個人・商用問わず使用が可能
・クレジットやリンク表記不要
・使用許諾不要
・改変OK
・モデルリリース(肖像権使用同意書)取得有無で利用範囲が異なるので注意が必要
FIND/47 – The all-new photometi
・経済産業省が提供する日本各地の風景写真素材
・クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Flickr
・クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
やじるし素材天国「矢印デザイン」
・商用利用可能
・使用許諾不要
・改変OK
・ロゴの一部として利用OK
・素材の再販、再配布禁止
FLAT ICON DESIGN -フラットアイコンデザイン-
・商用利用可能
・使用許諾不要
・改変OK
・素材の再販、再配布禁止
矢印デザイン、フラットアイコンデザインともにTopeconHeroesが配布している無料素材です。他にもアイコンやふきだし、ピクトグラム、シルエットデザインなど使いやすい画像素材が多く提供されています。
PictArts ピクトアーツ
・ピクトグラム素材が豊富
・商用利用可能
・使用許諾不要
・改変OK
・素材の再販、再配布禁止
グラフィックデザインを無料で簡単作成 -Canva
・登録必要、無料(有料プランあり)
・無料・有料素材あり
・デザイナーでなくても簡単に素材を利用してデザインできる
・Canvaで作成したものは商用利用可能

まとめ

イメージに合った画像素材を探すのは意外と時間がかかります。
また、外注ライターに文章とともに差し込み画像も依頼したとき、その画像が本当に使っていいか調べることにも時間がとられてしまいます。

フリー画像をよく使っていると「この画像、違うサイトで見たような気がする」とか「この画像の出所がよくわからない」など出てきます。
そんなとき、画像でGoogle画像検索をすると便利です。類似の画像や画像を含むサイトを効率的に見つけることができます。
PCで画像を使用して検索する方法は、images.google.comかGoogle画像検索ページでカメラマークの「画像で検索」をクリックして画像をアップロードします。

▼画像を使用して画像を検索 – Google 検索 ヘルプ
support.google.com/websearch/answer/1325808?hl=ja

画像素材がダウンロードできるサイトの利用規約には必ず目を通して、安心して使えるサイトをピックアップしておくことは効率的に画像素材探しをするために大切です。

利用規約を読んでもよく分からない、使っても大丈夫か不安な場合には直接問い合わせをして確認をしましょう。

事務局
この記事を書いた人: 事務局

「ムダな情報で頭脳を消耗することなく考える時間を確保する」
ウェブのノウハウだけに限らず、広告やマーケティング全般の知識、時には組織論や時事に至るまで、最先端や未来予測などみなさんにとって本当に必要な情報だけをお届けします。